2022/06/28 平見知久
Ubuntu 24.04だと、OTRSのフォークであるZnunyは公式レポジトリに登録されています。
$ lsb_release -d Description: Ubuntu 22.04 LTS $ apt search znuny Sorting... Done Full Text Search... Done otrs2/jammy 6.2.2-2 all Open Ticket Request System Znuny
ご存知のかたもいらっしゃると思いますが、OTRSはオープンソースからプロプライエタリへと切り替わったため、後継としてznunyが採用となったというところでしょうか。otrs2というパッケージ名にそんな含みを感じます。
なお、2022/06/24時点でのZnunyの最新版は6.3.4となります。やや古いバージョンですし、6.2.xはLTS扱いではありません(現時点では6.0/次のLTSは6.5予定がZnunyとしてのLTS扱いです)ので本番用途にはあまりお勧めできませんが、とりあえず触ってみる分には問題ないかと思います。
2022/06/27 平見知久
Znunyのロードマップが更新されています。
https://www.znuny.org/en/roadmap
現時点では6.0.44と6.3.2が最新でざっくりいうと6.0が今年いっぱいで次のLTSが6.5で2024年いっぱいとなります。
6.3等の6.x系は原則次のリリースまでとなっています。これまでの実績から考えるとだいたい3~4ヶ月となります。
- 6.0 LTS (リリース済み): EOL 22末 or 6.5リリースまで
- 6.3.2(リリース済み): EOL:6.4リリースまで
- 6.4 : 6~7月リリース予定 EOL: 6.5リリースまで
- 6.5 LTS: 2022Q4 or 2023Q1(2022末or2023年初) EOL: 2024/12/31
- 7 : 2023 Q1予定
EOLが明示されるのはありがたいのですが、期間がちょっと短いなぁ..
2022/01/28 桜井耕造
Znuny/OTOBOでは、チケットの管理項目をダイナミックフィールドでノンプログラミングで追加できることは、「ノンプログラミングでフィールドを追加 →こちら」で紹介しました。ドロップダウン形式によって選択させるフィールドを作成することは多いかと思いますが、選択肢が多いと逆に操作が煩わしくなったりします。そのようなとき、選択肢を抽出表示させるように設定すると便利です。以下の動画では、全国に展開されているスポーツ用品店「XEBIO」の店舗名を都道府県で抽出したあとに簡単に店舗を選択するデモです。ここでは、埼玉県、千葉県、東京都で店舗を抽出表示させています。
これまでZunuyについて以下の解説をしてきました。
第1弾: Znuny 6.2.1インストール手順 →こちら
第2弾: Znunyの様々なWebインターフェース →こちら
第3弾: Znunyの顧客ユーザーのユーザー管理 →こちら
第4弾: Znunyの開発ロードマップ →こちら
第5弾: Znunyのアドオンのインストール →こちら
第6弾: 高機能なZnunyのメール送受信機能 →こちら
第7弾: チケット管理のメール送受信の設定 →こちら
第8弾: チケット管理のキューの設定 →こちら
第9弾: ノンプログラミングでフィールドを追加 →こちら
第10弾: テンプレートの作成 →こちら
第11弾: メール通知の設定 →こちら
第12弾: ドロップダウン形式のフィールドを抽出表示 →こちら
2022/01/06 平見知久
OTRS/OTOBO/Znuny共通のおはなしです。
OTRS/OTOBO/Znunyでは、インストールするとビルトインでroot@localhostというアカウントが作成されます。(ちなみにパスワードはインストール時にランダムで生成されますので忘れずにメモしておきましょう)。
このアカウントは管理者権限を持っていてちょっと試すにはお手軽なのでそのまま使いたくなるのですが、本番は当然としてお試しでも使用しないほうが良いです。面倒でも管理用の担当者を作って使うべきです。実際、root@localhostでログインすると、「このアカウントで作業しないでください」といった旨の警告が表示されます。
プログラム的な話をすると、内部ではユーザーはユーザーIDという数字(=DB上のキー項目)で扱われており、root@localhostのユーザーIDは’1’で固定されています。プログラム中で ”if (UserID == 1) …” といった処理が存在していたりします。ですのでroot@localhost「だけ」挙動が違うといった機能がいくつか存在します。
代表的なのはACL機能です。OTRS/OTOBO/ZnunyでのACLはセキュリティ的なアクセスコントロールリストではなく、複数のダイナミックフィールドを連動させて、「製品カテゴリ」→「製品名」等のように、カテゴリを選ぶと製品名が絞り込まれるといった機能なのですが、root@localhostでログインするとこの機能は無効になるように実装されています。正しく設定できているにもかかわらず「設定したはずなのに動かない?!」となる、あるある第1位です。
その他に、チケット・記事の未既読管理もroot@localhostだと正しく行われません。
挙げていけばきりがなくなりますのでこれぐらいにしますが、いずれにしてもroot@localhostだけ特別な挙動をする機能が複数ありますので、検証や日々の運用は管理者権限をつけた別のアカウントで行うようにしましょう。
2021/12/06 桜井耕造
これまでのコールセンターのシステムは、CTIツールの初期費用が高くて、簡単に導入できず、電話連携をしないことも多かったかもしれません。しかし、当社で取り扱っているZunuy/OTOBO (OTRS)を活用すると、安価にコールセンターの仕組みを構築できて、BIZTELというソフトフォンと連携すると、BIZTELのIVRで入力された情報をZunuy/OTOBOに表示して、ソフトフォンで受電出来ます。
実現できる機能は、以下のURLをご参照下さい。
https://www.io-architect.com/wp/otrs/otrs-cti.html
着信ポップアップ機能のご利用イメージは、以下の動画をご参照下さい。
2021/12/03 桜井耕造
これまでのコールセンターのシステムは、CTIツールの初期費用が高くて、簡単に導入できず、電話連携をしないことも多かったかもしれません。しかし、当社で取り扱っているZunuy/OTOBO (OTRS)を活用すると、安価にコールセンターの仕組みを構築できて、BIZTELというソフトフォンと連携すると、Zunuy/OTOBOからBIZTELの通話記録を聞くことが出来ます。
実現できる機能は、以下のURLをご参照下さい。
https://www.io-architect.com/wp/otrs/otrs-cti.html
通話履歴連携機能のご利用イメージは、以下の動画をご参照下さい。
2021/12/02 桜井耕造
これまでのコールセンターのシステムは、CTIツールの初期費用が高くて、簡単に導入できず、電話連携をしないことも多かったかもしれません。しかし、当社で取り扱っているZunuy/OTOBO (OTRS)を活用すると、安価にコールセンターの仕組みを構築できて、BIZTELというソフトフォンと連携すると、場所を問わずに在宅勤務のパソコンで、オフィスと同様に電話発信の業務が可能になります。
実現できる機能は、以下のURLをご参照下さい。
https://www.io-architect.com/wp/otrs/otrs-cti.html
クイックトゥコールのご利用イメージは、以下の動画をご参照下さい。
2021/11/04 桜井耕造
OTOBO(OTRS)のリリース情報をこちらに記載しています。
ちなみにOTRSのダウンロードサイトは終了したため、閉じています。
既知の不具合に関する情報は当社のOTOBO(OTRS)保守サポート契約者向けポータルのFAQにて記載していきます。
今後も情報提供をしていきますので、ご期待下さい。
2021/02/26 桜井耕造
((いつくしま CustomerLDAPSync)) 顧客ユーザーのユーザープロビジョニング
CusotmerLDAPSyncは、ActiveDirectoryのユーザー情報をOTOBO (OTRS)の顧客ユーザーに自動的にインポートする機能です。大企業の情報システム等の顧客ユーザー(問合せをする人)は、新規社員、退職した社員、配属の変わった社員など日々更新があります。その都度OTRSの顧客ユーザー(社員情報)を手動で更新することも可能ですが、ユーザーが多いと煩わしい作業となります。そのようなとき、このCusotmerLDAPSyncを使うと、日々の煩わしい更新作業がなくなり、ActiveDirectoryやLDAPに登録されているユーザーを自動的のインポートしてくれるのです。
設定は以下のように簡単で、指定された時刻にインポート処理をします。
2021/02/19 桜井耕造
<OTRS 6.0.30のインストール手順>
2021年2月19日現在で最新バージョンであるOTRS6.0.30のインストールする手順を紹介します。インストールする環境は、CentOS8.3、MariaDB10.5です。
<環境>
CentOS 8.3
((OTRS)) Community Edition 6.0.30
MariaDB 10.5
(1)SELinuxを無効
OSをインストールした後のディフォルトは、SELinuxが有効になっていますので、無効にします。また、firewalldも停止します。
# setenforce 0 # vi /etc/selinux/config SELINUX=disabled # systemctl stop firewalld.service(2)MariaDB 10.5のインストールと設定
MariDB10.5をインストールと設定をします。# dnf -y install wget # wget https://downloads.mariadb.com/MariaDB/mariadb-10.5.5/yum/rhel/mariadb-10.5.5-rhel-8-x86_64-rpms.tar # tar xvf mariadb-10.5.5-rhel-8-x86_64-rpms.tar # cd mariadb-10.5.5-rhel-8-x86_64-rpms # ./setup_repository # dnf -y install boost-program-options socat lsof rsync libaio libaio-devel # rpm -ivh galera-4-26.4.5-1.el8.x86_64.rpm # rpm -ivh MariaDB-common-10.5.5-1.el8.x86_64.rpm MariaDB-shared-10.5.5-1.el8.x86_64.rpm # dnf -y install "perl(DBI)" # rpm -ivh MariaDB-server-10.5.5-1.el8.x86_64.rpm MariaDB-client-10.5.5-1.el8.x86_64.rpm # rpm -qa | grep Maria MariaDB-common-10.5.5-1.el8.x86_64 MariaDB-shared-10.5.5-1.el8.x86_64 MariaDB-client-10.5.5-1.el8.x86_64 MariaDB-server-10.5.5-1.el8.x86_64MariaDBの設定変更をします。以下の設定を追記します。
# vi /etc/my.cnf.d/server.cnf [server] character-set-server=utf8 max_allowed_packet=128M query_cache_size=128M innodb_log_file_size=512M bind-address = 127.0.0.1 # systemctl start mariadb # systemctl enable mariadb # ps -ef | grep mariadbrootのパスワードを設定するときは、以下の作業をします。
# /usr/bin/mysql_secure_installation Switch to unix_socket authentication [Y/n] Y Change the root password? [Y/n] Y #rootのパスワードの設定 New password: Re-enter new password: #パスワードを再指定 Remove anonymous users? [Y/n] Y # 匿名ユーザを削除 Disallow root login remotely? [Y/n] Y # root ユーザでのリモートからのログインを禁止 Remove test database and access to it? [Y/n] Y # test データベースを削除 Reload privilege tables now? [Y/n] Y # 権限テーブルをリロード(3)OTRS前提パッケージをインストール
OTRSをインストールするためには、前提として必須Perlモジュールがあります。まずは、rpmをインストールします。# dnf -y install epel-release # dnf -y install procmail # dnf -y install apr # dnf -y install apr-util # dnf -y install httpd-devel # dnf -y install mod_ssl # dnf -y install gd gd-devel # dnf -y install mod_perl perl-devel # dnf -y install perl-core # dnf -y install perl-libwww-perl perl-Net-DNS perl-IO-Socket-SSL # dnf -y install perl-YAML # dnf -y install perl-DBD-MySQL # dnf -y install perl-XML-LibXSLT # dnf -y install "perl(Text::CSV_XS)" # dnf -y install "perl(Encode::HanExtra)" # dnf -y install gcc # dnf -y install patch # dnf -y install "perl(XML::Parser)" # dnf -y install "perl(Net::LDAP)"(4)CPANからPerlモジュールをインストール
rpmが存在しないPerlモジュールは、CPANからインストールします。# cpan install 'DateTime' # cpan install 'Moo' # cpan install 'Mail::IMAPClient' # cpan install 'Crypt::Eksblowfish::Bcrypt' # cpan install 'JSON::XS' # cpan install 'YAML::XS' # cpan install 'Template'(5)OTRS6.0.30をインストール
OTRSをインストールします。CentOS8のrpmパッケージは弊社の保守サポートで提供しています。# cd /opt # wget https://ftp.otrs.org/pub/otrs/otrs-6.0.30.tar.gz # tar zxvf otrs-6.0.30.tar.gz # cp -r otrs-6.0.30 /opt/otrs # useradd -r -U -d /opt/otrs -c 'otrs user' otrs -s /bin/bash # usermod -G apache otrs(6)Perlモジュールのインストール確認
不足しているPerlモジュールがないかを確認します。# perl /opt/otrs/bin/otrs.CheckModules.pl o Apache::DBI......................ok (v1.12) o Apache2::Reload..................ok (v0.13) o Archive::Tar.....................ok (v2.30) o Archive::Zip.....................ok (v1.60) o Crypt::Eksblowfish::Bcrypt.......ok (v0.009) o Date::Format.....................ok (v2.24) o DateTime.........................ok (v1.54) o DateTime::TimeZone.............ok (v2.47) o DBI..............................ok (v1.641) o DBD::mysql.......................ok (v4.046) o DBD::ODBC........................Not installed! (optional - Required to connect to a MS-SQL database.) o DBD::Oracle......................Not installed! (optional - Required to connect to a Oracle database.) o DBD::Pg..........................Not installed! To install, you can use: 'yum install "perl(DBD::Pg)"'. (optional - Required to connect to a PostgreSQL database.) o Digest::SHA......................ok (v6.02) o Encode::HanExtra.................ok (v0.23) o IO::Socket::SSL..................ok (v2.066) o JSON::XS.........................ok (v4.03) o List::Util::XS...................ok (v1.49) o LWP::UserAgent...................ok (v6.26) o Mail::IMAPClient.................ok (v3.43) o IO::Socket::SSL................ok (v2.066) o Authen::SASL...................ok (v2.16) o Authen::NTLM...................ok (v1.09) o ModPerl::Util....................ok (v2.000011) o Moo..............................ok (v2.004004) o Net::DNS.........................ok (v1.15) o Net::LDAP........................ok (v0.66) o Net::SMTP........................ok (v3.11) o Template.........................ok (v3.009) o Template::Stash::XS..............ok (undef) o Text::CSV_XS.....................ok (v1.40) o Time::HiRes......................ok (v1.9758) o XML::LibXML......................ok (v2.0132) o XML::LibXSLT.....................ok (v1.96) o XML::Parser......................ok (v2.44) o YAML::XS.........................ok (v0.82)(7)OTOBOの設定、起動
OTRSのコンフィグをコピーします。# cp /opt/otobo/Kernel/Config.pm.dist /opt/otobo/Kernel/Config.pm # cp /opt/otobo/scripts/apache2-httpd.include.conf /etc/httpd/conf.d/zzz_otobo.confファイルパーミッションの設定をします。
# useradd -r -U -d /opt/otrs -c 'OTRS user' otrs -s /bin/bash # usermod -G apache otrs # /opt/otobo/bin/otrs.SetPermissions.pl Setting permissions on /opt/otrsApache、OTRSを起動します。
# systemctl restart httpd # systemctl enable httpd # systemctl list-unit-files -t service | grep enabled(8)OTRS初期設定
①ブラウザから次のURLにアクセスしてOTRS初期設定画面を表示させて、「次へ」を押下します。http://<ホスト名またはIPアドレス>/otrs/installer.pl
②[ライセンスに同意する]を押下します。
③そのまま「次へ」を押下します。
④rootのパスワードを入力して、[データベース設定をチェック]を押下します。
User : root
Password : 設定したパスワード
Host : localhost
Type : MySQL⑤そのまま「次へ」を押下します。
⑥「次へ」を押下します。
⑦以下を入力して、「次へ」を押下します。
システムID: そのままでOKです。
FQDN: 任意の値を入力します。
管理者メールアドレス: 任意の値を入力
組織: 任意の値を入力
ログモジュール: シスログ
規定の言語: 日本語
MXレコードのチェック: はい⑧メールの設定は後でやれるので、「この手順を飛ばす」を押下します。
⑨これでインストール完了です。
(9)OTRSデーモンを起動
# su - otrs // otrsデーモンを起動 $ /opt/otrs/bin/otrs.Daemon.pl start // otrsユーザーのcronを登録 $ /opt/otrs/bin/Cron.sh start(10)OTRSにログイン
ブラウザから次のURLにアクセスして、ログイン画面が表示される。
http://<ホスト名またはIPアドレス>/otrs/index.pl
次の初期管理者IDとデフォルトのパスワードでログインできることを確認する。
ID: root@localhost
パスワード: ※先ほど生成されたパスワードでログインします。
2021/01/29 桜井耕造
((いつくしま FastSearch)) チケットの全文検索の高速化
チケットおよび記事のデータ量が増大した場合、検索性能が悪化する場合があります。これはOTRSではデータベースの検索にSQLのLIKE検索を行っており、すべての記事について読み込み・全文に対して一致のチェックを行っているためです。
本アドオンでは記事の情報を検索エンジンのElasticsearchを利用し、検索性能の劇的な向上を図ります。Elasticsearchでは記事を日本語対応の形態素解析エンジンで単語に分割し、単語に対してインデックスを構築します。検索時にはインデックスを利用することにより検索ワードと関連するチケット・記事を高速に抽出します。
※このアドオンは、OTOBO版もございます。(2021年11月19日現在)
■FiastSearchアドオンのメリット
・日本語(かな・漢字)に配慮した検索要インデックスを作成するため、検索時の 精度が大幅に向上します。
OTRS標準の検索機能は英文向けのためスペースで単語を区切るため、望んだ検 索結果が得られない場合があります。
・語句のゆらぎ(英大文字小文字・全角英数 や 全角カナ・半角カナ)を無視した 検索が可能となります。
■精度向上例:
記事中に”OTRSチケット管理機能の詳細”という文が存在する場合を考えます。
OTRS標準機能では “OTRSチケット管理機能の詳細”という語をインデックスとし て登録しますので、”OTRSチケット機能”等の語ではマッチしません。
FastSearchでは、”otrs” “チケット” “管理” “機能” “の” “詳細”と検索語を分 解・ゆらぎ除去を行い、検索用インデックスを作成します。
検索時に”OTRSチケット機能”(OTRSは全角英数・チケットは半角カナ) と入力した場 合、同様に “otrs” “チケット” “機能” と解析後、検索を行いますのでマッチし ます。
2021/01/22 桜井耕造
((いつくしま TaskTicket)) タスクチケット
ヘルプデスクの担当者は、問合せ(チケット)の内容によって各部門や各システム担当者などへ作業依頼をする業務があったとします。例えば、新入社員の配属に伴う各システムへのアカウント作成などの作業があります。そのようなとき、各システムへ作業依頼するだけではなく、依頼したタスクの作業進捗をヘルプデスクが把握して、全ての作業が完了したら問合せ者に作業完了を通知をする必要があります。このような業務を「((いつくしま TaskTicket))を使うことで、簡単に各システム担当者へ依頼、進捗確認が出来るようになります。
<主な機能>
・一括タスクチケットの作成
・タスクチケットの件名、本文などをテンプレート化
・親子チケットの自動リンク
・子チケットが完了しないと、親チケットを完了できない
(1)問合せチケットを開き、「タスク・チケット」を押下します。
(2)依頼するタスクにチェックを入れて、「送信」を押下します。
(3)各タスクチケットが生成され、各システム担当者へ依頼します。このとき、親チケットと子チケットを自動的にリンクが張られるため関係チケットの把握も容易に出来ます。
※このアドオンは、OTOBO版もございます。(2021年11月19日現在)
2020/05/01 桜井耕造
弊社では、OTRS保守サポート契約のお客様向けにコミュニティサイトで提供していない
OTRS6のRHEL8及びCentOS8のrpmパッケージを2020年5月1日からご提供します。これらパッケージは、
弊社のサポートサイトにて入手可能になり、「公式OTRSビルド」です。
コミュニティサイト: https://portal.otrs.com/external/download-center
【提供するパッケージのOS】
- Red Hat Enterprise Linux (RHEL)バージョン8
- CentOSバージョン8
RPMベースのシステム(RHEL、CentOS)へのパッケージのインストールはパッケージ名とともに rpm -i
(新規インストールの場合)または rpm -U
(アップグレードの場合)コマンドを呼び出すことで簡単に行えて、運用管理が楽になります。
2019/10/25 平見知久
OTRSで設定を変更する際、小さな変更ならいいのですが大幅な変更を行う場合Webの管理画面からの変更が面倒な場合がたまにあります。
たとえばリストで2,30項目あった場合にその順番を入れ替えたり、多数の項目を追加したいといった場合などです。
こういった場合には設定のエクスポートとインポートを使うことで比較的簡単に修正を行うことができます。
例として、システム設定TimeVacationDays::Calendar1を編集する場合で説明します。
まず、内容は何でもいいので項目の変更を行い、デプロイします。
これは設定のエクスポート機能では修正した設定のみが書き出されるためです。すでに何かしらの修正を行っている場合には不要です。
設定の左側にグレーの縦帯がついていることを確認してください。
この状態で、システム設定の「インポート&エクスポート」を選択し、「現在の設定をエクスポート」を押します。
するとブラウザでExport_Current_System_Configuration.ymlというファイルをダウンロードされます。
このファイルには、OTRSのデフォルト設定から変更した設定全てが記載されています。
ファイルの拡張子ymlとなっていますが、YAML形式と呼ばれるフォーマットとなっています。
内容はテキストファイルですので適当なテキストエディタで開くことができます。
もし日本語が化ける場合にはサクラエディタ等、UTF-8が扱えるエディタを使用してみてください。
YAML形式では行頭のスペースの個数でネストを表現します。頭のスペースが2つの項目がOTRSの設定名に対応しています。
先頭の「—」と2行目の「Modified:」はそのままで、エディタでTimeVacationDays::Calendar1を検索し、間の内容は削除してしまいます。
また、TimeVacationDays::Calendar1の後ろの行に設定がまだ存在している場合には末尾も削除してしまってください。
この状態から値を編集していきます。EffectiveValue:の行からが実際の値になりますので適宜変更します。
他の項目については変更する必要がありませんのでそのままにしておいてください。
繰り返しになりますがYAML形式では行頭のスペースの個数が意味を持ちますので、行頭のスペースを足したり消したりはしないでください。
編集が終わったらエディタで保存し、OTRSの「インポート&エクスポート」で今度は編集したファイルを選択し、「システム設定をインポート」を押します。
形式が正しければ、デプロイ画面が表示されますので、確認して「選択された変更をデプロイ」ボタンを押して変更を反映します。
…いかがだったでしょうか?
YAML形式ということで慣れがやや必要ですが、応用することで複数の設定を一度に変更したり、テキストファイルであることを利用してGitやSubversion等で設定変更のバージョン管理を行ったりといったことも可能です。また、元のファイルをコピー(バックアップ)しておけば元に戻すことも簡単に行えます。
単純な設定なら画面で行っても十分ですが、順序を入れ替えたり複数項目を足したりといったときにはうまく使うと楽に変更を行うことができます。
機会があればぜひお試しください。
※記事はOTRS版で記載していますが、OTOBO版でも同じです。(2021年11月19日現在)
2019/08/20 桜井耕造
<作業時間に関するOTRS標準機能について>
サポート業務をしていると、チケット1件ごとに担当者がどのくらい作業時間がかかったかを集計したいことがある。OTRSの標準機能には、以下のシステム設定を有効にすることで、そのような機能を利用することができる。
Ticket::Frontend::AccountTime
記事(新規チケット作成、注釈、返信など)ごとに作業時間を入力して、チケット全体で作業した時間を集計できる機能がある。以下の画像をご参考下さい。
<弊社で開発した事例>
標準の機能では、担当者が作業時間を計測して、その数値を入力する必要がある。この数値は、担当者がいつから作業開始して終了したかを毎回記憶して計算するので煩わしいのと、曖昧かつ間違った時間も入力が可能になってしまう。このような課題を解決するために、担当者は作業開始と作業終了を打刻だけにして、作業時間は自動的に集計できる機能を開発してみた。以下の画像をご参考下さい。
このようにOTRSでは、様々な機能を追加開発することで、要求を満たすような機能をご用意することも可能です。
※記事はOTRS版で記載していますが、OTOBO版でも同じです。(2021年11月19日現在)
2019/06/26 桜井耕造
<OTOBO(OTRS)でメールの添付ファイルの暗号化>
メールのセキュリティ対策として、誤送信メールの防止対策、添付ファイルの暗号化や開封パスワード等の
自動化が必要という要件がある企業は多いかと思います。OTOBO(OTRS)においても同様の要件で導入したいという話は
少なくありません。誤送信メールの防止機能は、弊社のいつくしまサービスのConfirmEmailを使えば、
対応できます。以下のURLをご参照下さい。
https://www.io-architect.com/wp/archives/2727
しかし、OTOBO(OTRS)には送信メールの添付ファイルの暗号化や開封パスワード等の自動化の機能はありません。
そこで、当社では、Zenlokというサービスと組み合わせることで、OTOBO(OTRS)からのメール送信も
送信メールの添付ファイルの暗号化や開封パスワード等の自動化させることが可能ですので、
ご紹介します。
<Zenlokとは>
BBソフトサービス株式会社が提供するサービスでOffice 365やG Suite等と連携できるサービスです。
主に次の機能があります。
・メールアーカイブ
・上長承認
・添付ファイルzip暗号化
・ダウンロード認証(ID、パスワードで認証)
・大容量の添付ファイルをメール送信(宛先の方は、ファイルをダウンロードして取得します。)
https://zenlok.jp/
<利用イメージ>
OTOBO(OTRS)から添付ファイルを付けてメール送信すると、受信した人のメールヘッダー部分
(”————-“より上の部分)にダウンロードURLなどの文言を付きます。(以下の図参照)
このURLにアクセスすると、以下のようにダウンロードできます。
※ログインするためのIDとパスワードで認証させることも可能です。
添付ファイルを送付するときに暗号化する手間が省けるので、すごく便利になります。
2019/02/13 桜井耕造
<OTRS 5.0.9のインストール手順>
2016年4月22日現在で最新のOTRS5のインストールする手順を紹介します。インストールする環境は、CentOS7.1、MySQL5.6にインストールする手順を紹介します。
<環境>
CentOS 7.1
OTRS 5.0.9
MySQL 5.6
(1)SELinuxを無効
OSをインストールした後のディフォルトは、SELinuxが有効になっていますので、無効にします。
# setenforce 0 # vi /etc/selinux/config SELINUX=disabled(2)MySQL5.6のインストール
MySQL5.6をインストールできるようにMySQLのリポジトリを登録します。# yum remove mysql* # rm -rf /var/lib/mysql/ # wget -q http://dev.mysql.com/get/Downloads/MySQL-5.6/MySQL-client-5.6.30-1.el7.x86_64.rpm http://dev.mysql.com/get/Downloads/MySQL-5.6/MySQL-shared-compat-5.6.30-1.el7.x86_64.rpm http://dev.mysql.com/get/Downloads/MySQL-5.6/MySQL-server-5.6.30-1.el7.x86_64.rpm http://dev.mysql.com/get/Downloads/MySQL-5.6/MySQL-devel-5.6.30-1.el7.x86_64.rpm http://dev.mysql.com/get/Downloads/MySQL-5.6/MySQL-shared-5.6.30-1.el7.x86_64.rpm # rpm -ivh MySQL-client-5.6.30-1.el7.x86_64.rpm # rpm -ivh MySQL-shared-compat-5.6.30-1.el7.x86_64.rpm # rpm -ivh MySQL-server-5.6.30-1.el7.x86_64.rpm # rpm -ivh MySQL-devel-5.6.30-1.el7.x86_64.rpm # rpm -ivh MySQL-shared-5.6.30-1.el7.x86_64.rpm(2)EPELリポジトリを追加
OTRSに必要なPerlモジュールをインストールするために、EPELリポジトリを追加します。# yum install epel-release(3)OTRS5.0.9の前提パッケージをインストール
OTRSをインストールする前に必要な前提パッケージをインストールします。# yum install -y postfix dovecot # yum install -y procmail # yum install -y httpd mod_ssl # yum install -y httpd-devel # yum install -y gd gd-devel # yum install -y mod_perl perl-devel # yum install -y perl-core # yum install -y perl-libwww-perl perl-Net-DNS perl-IO-Socket-SSL # yum install -y perl-XML-Parser perl-TimeDate # yum install -y perl-Class-Inspector perl-SOAP-Lite # yum install -y perl-Crypt-SSLeay perl-Digest-SHA # yum install -y perl-GD perl-GDTextUtil perl-GDGraph # yum install -y cronie-anacron # yum install -y perl-YAML # yum install -y perl-Archive-Zip # yum install -y perl-Template-Toolkit # yum install -y gcc make "perl(CPAN)" # yum install -y "perl(DBD::mysql)" # yum install -y perl-PDF-API2 perl-SOAP-Lite perl-Text-CSV_XS # yum install -y perl-Encode-HanExtra perl-JSON-XS # yum install -y perl-Crypt-Eksblowfish # yum install -y perl-Mail-IMAPClient perl-LDAP # yum install -y perl-YAML-LibYAML # yum install -y perl-XML-LibXSLT(4)OTRS5.0.9をインストール
OTRSをインストールします。# cd /tmp # wget http://ftp.otrs.org/pub/otrs/RPMS/rhel/7/otrs-5.0.9-01.noarch.rpm # rpm -ivh otrs-5.0.9-01.noarch.rpm # su - otrs // otrsデーモンを起動 $ /opt/otrs/bin/otrs.Daemon.pl start // otrsユーザーのcronを登録 $ /opt/otrs/bin/Cron.sh start(5)Perlモジュールのインストール確認
不足しているPerlモジュールがないかを確認します。全てのパッケージを入れる必要はないのですが、MySQLをご利用の場合は、以下のようになるようにして下さい。# /opt/otrs/bin/otrs.CheckModules.pl o Apache2::Reload..................ok (v0.12) o Archive::Tar.....................ok (v1.92) o Archive::Zip.....................ok (v1.30) o Crypt::Eksblowfish::Bcrypt.......ok (v0.009) o Crypt::SSLeay....................ok (v0.64) o Date::Format.....................ok (v2.24) o DBI..............................ok (v1.627) o DBD::mysql.......................ok (v4.023) o DBD::ODBC........................Not installed! (optional - Required to connect to a MS-SQL database.) o DBD::Oracle......................Not installed! (optional - Required to connect to a Oracle database.) o DBD::Pg..........................Not installed! Use: 'yum install "perl(DBD::Pg)"' (optional - Required to connect to a PostgreSQL database.) o Encode::HanExtra.................ok (v0.23) o GD...............................ok (v2.49) o GD::Text.......................ok (v0.86) o GD::Graph......................ok (v1.44) o IO::Socket::SSL..................ok (v1.94) o JSON::XS.........................ok (v3.01) o List::Util::XS...................ok (v1.27) o LWP::UserAgent...................ok (v6.06) o Mail::IMAPClient.................ok (v3.34) o IO::Socket::SSL................ok (v1.94) o ModPerl::Util....................ok (v2.000009) o Net::DNS.........................ok (v0.72) o Net::LDAP........................ok (v0.56) o PDF::API2........................ok (v2.021) o Template.........................ok (v2.24) o Template::Stash::XS..............ok (undef) o Text::CSV_XS.....................ok (v1.00) o Time::HiRes......................ok (v1.9725) o Time::Piece......................ok (v1.20_01) o XML::Parser......................ok (v2.41) o YAML::XS.........................ok (v0.41)(6)MySQLの設定、起動
BLOB型(画像などのバイナリを入れるカラム)を利用する場合、max_allowed_packetとquery_cache_sizeを最大BLOBカラム長より大きく設定する必要がある(デフォルトは1M)。# mysql_install_db # systemctl enable mysql.service # systemctl start mysql.service(7)Apacheを起動
Apacheを起動し、再起動時も自動で起動するように設定します。# systemctl enable httpd.service # systemctl start httpd.service(8)OTRS初期設定
ブラウザから次のURLにアクセスしてOTRS初期設定画面を表示させ、「次へ」を押下します。
http://<ホスト名またはIPアドレス>/otrs/installer.pl初期設定は、今までとほぼ同様ですので、次のURLを参照して下さい。
(9)OTRSにログイン
ブラウザから次のURLにアクセスして、ログイン画面が表示される。
http://<ホスト名またはIPアドレス>/otrs/index.pl次の初期管理者IDとデフォルトのパスワードでログインできることを確認する。
ID: root@localhost
パスワード: ※先ほど生成されたパスワードでログインします。これでOTRS5のインストールは完了です。
2018/12/17 平見知久
色々悩むところもありつつもOTOBO(OTRS)のCMDB機能とOpenAudITの連携の開発について、ちょっと書きます。
全体の概略はこちらを参照していただきたいのですが、ITSMConfigItemにかなりがっつり手を入れてさらにOpenAudITの値もまとめて参照できるようになっています。
見た目が派手なので紹介ページではこちらが軸になっていますが、地味(だけど重要)な修正としてアクセス制御の強化を入れています。バニラのOTOBO(OTRS)では、アクセス制御はクラス(コンピュータ/ソフトウェア/サーバ/..)単位なのですが、実際のユースケースを考えると少し厳しくて、東西で権限を分けて、西日本の担当者は西のサーバのみ、東日本の担当者は東のサーバのみ、全体の管理者は全サーバが見れる…といったことがなかなか難しい状況でした。今回はドサクサに紛れてCI毎にグループをつけてそのグループに所属していないとCIを見れないような修正を施しています。
グループでよいのか等は内部でさんざん議論したのですが、まあとりあえず必要なユースケースは満たせるかな、と。もちろん実際に使われていく中で出た課題については随時反映・機能強化していく予定ですのでご興味がある方はどうぞ。
2018/10/11 桜井耕造
((いつくしま ImportCalender)) カレンダー一括更新
OTRSの運用をしていると、年に一度カレンダーを更新する必要が出てきます。会社の営業日カレンダーを設定しているとき、日本の祝日は毎年変わるために、更新する必要があるわけです。ところが、この作業は、1つずつ祝日を入力する必要があるため、かなり面倒で時間のかかる作業になってしまいます。このImportCalenderは、祝日などのカレンダーをCSVで一括してインポートできる機能です。
このカレンダーは、過去の解決時間などの時間に影響を与えないために追記形式となっています。
2018/10/03 桜井耕造
OTOBO(OTRS)を利用するとき、OTOBO(OTRS)からメール送受信をすることが多い。OTOBO(OTRS)サーバにメールをスプールするようにPostfixやDovecotで実装しても良いし、外部のメールシステムやGmail、Office365などのクラウド側メールサーバを活用してOTOBO(OTRS)から送受信することも可能です。その時、課題となるのが、スパムメール扱いされないでメール送信することです。今回ご紹介するのが、Gmailでメール送信したいときの設定方法をご紹介する。受信設定は、誰でも簡単に設定できるので割愛する。
(1)Gmailへメールリレーする
OTOBO(OTRS)からGmailのリレーサーバに配信させるためには、以下のシステム設定を定義することで、配信出来ます。ドメインごとに配信先を振り分けたいなど高度なメール配信をしたいときは、OTOBO(OTRS)の機能で実装できませんので、OTOBO(OTRS)からlocalhost配信させて、Postfix等でGmailへ配信させることになります。その時は、SPF対策が必要になることが多いので、お忘れなく。
SendmailModule | 「Kernel::System::Email::Sendmail」を選択します。 |
SendmailModule::AuthPassword | 認証するIDのパスワード |
SendmailModule::AuthUser | 認証するID |
SendmailModule::Host | smtp.googlemail.com |
SendmailModule::Port | 587 |
(2)Gmailの送信元アドレスを登録する
(1)の設定だけでもメール送信することは可能です。しかし、OTOBO(OTRS)から送信される送信元アドレスが複数ある場合、OTOBO(OTRS)で送信元アドレスを定義しても、全て①で認証しているメールアドレスが送信元アドレスになってしまいます。OTOBO(OTRS)で登録されている送信元アドレスにしたい時は、Gmailの設定で送信元メールアドレスの登録をする必要があります。
②「名前」欄で、「他のメールアドレスを追加」を押下する。
③「自分のメールアドレスを追加」ダイアログで、必要な項目を入力し、「次のステップ」を押下する。
※「エイリアスとして扱います」をチャック外します。チェックを入れてしまうとこのメールにもメール通知されてしまいます。
④「確認メールの送信」を押下する。
2018/09/27 桜井耕造
<OTRS 6.0.11のインストール手順>
2018年9月27日現在で最新バージョンであるOTRS6.0.11のインストールする手順を紹介します。インストールする環境は、CentOS7.5、MySQL5.7にインストールする手順を紹介します。
<環境>
CentOS 7.5
((OTRS)) Community Edition 6.0.11
MySQL Community 5.7
(1)SELinuxを無効
OSをインストールした後のディフォルトは、SELinuxが有効になっていますので、無効にします。また、firewalldも停止します。
# setenforce 0 # vi /etc/selinux/config SELINUX=disabled # systemctl stop firewalld.service(2)MySQL5.7のインストールと設定
MySQL5.7をインストールできるようにMySQLのリポジトリを登録します。# yum localinstall http://dev.mysql.com/get/mysql57-community-release-el7-7.noarch.rpm # yum install mysql mysql-server # rpm -qa | grep mysql mysql57-community-release-el7-7.noarch mysql-community-client-5.7.23-1.el7.x86_64 mysql-community-libs-5.7.23-1.el7.x86_64 mysql-community-server-5.7.23-1.el7.x86_64 mysql-community-common-5.7.23-1.el7.x86_64 mysql-community-libs-compat-5.7.23-1.el7.x86_64 # systemctl start mysqld.serviceMySQLの設定変更をします。
# cd /etc # vi my.cnf — max_allowed_packet = 128M query_cache_size=128M character-set-server = utf8 innodb_log_file_size = 512M bind-address = 127.0.0.1 — # systemctl restart mysqld.service(3)EPELリポジトリを追加
OTRSに必要なPerlモジュールをインストールするために、EPELリポジトリを追加します。OTRS6からアポイントメントカレンダー機能が本体に含まれたため、perl-DateTimeが追加で必要となりました。# yum install epel-release # yum install bash-completion # yum install -y "perl(Crypt::Eksblowfish::Bcrypt)" "perl(DBD::mysql)" "perl(JSON::XS)" "perl(Mail::IMAPClient)" "perl(ModPerl::Util)" "perl(Text::CSV_XS)" "perl(YAML::XS)" "perl-DateTime" "perl(Authen::NTLM)"(4)OTRS6.0.11の前提パッケージをインストール
OTRSをインストールする前に必要な前提パッケージをインストールします。# yum install –y procmail # yum install -y apr # yum install -y apr-util # yum install -y httpd-devel # yum install -y mod_ssl # yum install –y cronie-anacron # yum install -y perl-Encode-HanExtra(5)OTRS6.0.11をインストール
OTRSをインストールします。# wget http://ftp.otrs.org/pub/otrs/RPMS/rhel/7/otrs-6.0.11-01.noarch.rpm # rpm -ivh otrs-6.0.11-01.noarch.rpm(6)Perlモジュールのインストール確認
DBD::ODBC, DBD::Oracle, DBD::PgについてはMySQLの場合には不要です。また、Encode::HanExtraは中国語・台湾語を使用しない場合にはインストールする必要はありません。他のモジュールについては原則インストールしておくことを推奨します。# /opt/otrs/bin/otrs.CheckModules.pl o Apache::DBI......................ok (v1.12) o Apache2::Reload..................ok (v0.13) o Archive::Tar.....................ok (v1.92) o Archive::Zip.....................ok (v1.30) o Crypt::Eksblowfish::Bcrypt.......ok (v0.009) o Crypt::SSLeay....................ok (v0.64) o Date::Format.....................ok (v2.24) o DateTime.........................ok (v1.04) o DBI..............................ok (v1.627) o DBD::mysql.......................ok (v4.023) o DBD::ODBC........................Not installed! (optional - Required to connect to a MS-SQL database.) o DBD::Oracle......................Not installed! (optional - Required to connect to a Oracle database.) o DBD::Pg..........................Not installed! Use: 'yum install "perl(DBD::Pg)"' (optional - Required to connect to a PostgreSQL database.) o Digest::SHA......................ok (v5.85) o Encode::HanExtra.................ok (v0.23) o IO::Socket::SSL..................ok (v1.94) o JSON::XS.........................ok (v3.01) o List::Util::XS...................ok (v1.27) o LWP::UserAgent...................ok (v6.26) o Mail::IMAPClient.................ok (v3.37) o IO::Socket::SSL................ok (v1.94) o Authen::SASL...................ok (v2.15) o Authen::NTLM...................ok (v1.09) o ModPerl::Util....................ok (v2.000010) o Net::DNS.........................ok (v0.72) o Net::LDAP........................ok (v0.56) o Template.........................ok (v2.24) o Template::Stash::XS..............ok (undef) o Text::CSV_XS.....................ok (v1.00) o Time::HiRes......................ok (v1.9725) o XML::LibXML......................ok (v2.0018) o XML::LibXSLT.....................ok (v1.80) o XML::Parser......................ok (v2.41) o YAML::XS.........................ok (v0.54)(7)Apacheを起動
Apacheを起動し、再起動時も自動で起動するように設定します。# systemctl start httpd.service(8)OTRS初期設定
①ブラウザから次のURLにアクセスしてOTRS初期設定画面を表示させて、「次へ」を押下します。http://<ホスト名またはIPアドレス>/otrs/installer.pl
②[ライセンスに同意する]を押下します。
③そのまま「次へ」を押下します。
④rootのパスワードを入力して、[データベース設定をチェック]を押下します。
User : root
Password : 初期のパスワードは/var/log/mysql.logに記載されています。
Host : localhost
Type : MySQL⑤そのまま「次へ」を押下します。
⑥「次へ」を押下します。
⑦以下を入力して、「次へ」を押下します。
システムID: そのままでOKです。
FQDN: 任意の値を入力します。
管理者メールアドレス: 任意の値を入力
組織: 任意の値を入力
ログモジュール: シスログ
規定の言語: 日本語
MXレコードのチェック: はい⑧メールの設定は後でやれるので、「この手順を飛ばす」を押下します。
⑨これでインストール完了です。
(9)OTRSデーモンを起動
# su - otrs // otrsデーモンを起動 $ /opt/otrs/bin/otrs.Daemon.pl start // otrsユーザーのcronを登録 $ /opt/otrs/bin/Cron.sh start(10)OTRSにログイン
ブラウザから次のURLにアクセスして、ログイン画面が表示される。
http://<ホスト名またはIPアドレス>/otrs/index.pl
次の初期管理者IDとデフォルトのパスワードでログインできることを確認する。
ID: root@localhost
パスワード: ※先ほど生成されたパスワードでログインします。
2018/09/18 桜井耕造
iCloudメールの文字化け
Apple社のWebメールから送信されたメールについて、OTOBO(OTRS)でメールを取得すると、本文が文字化けすることが発見されました。(iPhoneデバイスからメールされたメールに関しては、文字化けしません。)こちらは、弊社「いつくしま」のJapaneseMailにて改修版を提供していく予定です。
2018/08/20 桜井耕造
((いつくしま AdvancedCMDB)) 構成管理の自動化
標準のOTOBO(OTRS)のCMDBを使用すると、インベントリ情報を自動的に取得できない、CIを閲覧するのに時間がかかるなどの課題に感じることはないだろうか。このパッケージは、チケットに格納されているホスト名をクリックすると、該当のホスト名のインベントリ情報をワンクリックで閲覧できるようになる機能です。インストールされているパッケージ名、CPU、メモリなどのデバイス情報を簡単に確認できるようになります。
この「構成管理の自動化(AdvancedCMDB)」は、当社のIT資産管理及び構成管理のをすぐに利用できる「((いつくしま)) CMDB ReadyToUse」と一緒に使うことで、インシデントや問題管理のチケットと連携ができて、業務効率化を実現できまできます。
2018/07/31 桜井耕造
((いつくしま Kompira Connector)) チケット管理の自動化
従来のシステム運用では、Zabbixなどの監視ツールで障害を検知したらモニタリングしているオペレーターがシステム担当者に電話やメール連絡をして、システム担当者が障害復旧の作業をしていた。このオペレーターの一般的な業務は、手順に基づいて障害内容によりシステムの担当者へ連絡し、復旧作業が完了したら担当者から連絡をもらい、アラート表示を消すような作業をする。定量化された作業に関しては、手順書通りにコマンドを実行して、オペレーターが復旧作業をすることもある。また、オペレーター業務は、システム重要度にもよりますが、24時間365日の体制で対応することが多く、二交代勤務や三交代勤務の体制を作るために人材確保や高額な運用費がかかってしまう課題が残る。
そこで、このオペレータが実施している業務を自動化させるために支援するツールが、Kompiraというソフトウェアです。詳しくは、こちらのサイトを参照して下さい。Kompiraは、オペレーターが実施している復旧作業や確認作業、インシデントへの記録などをプログラム化することで自動運用させることが出来ます。よく「うちは自動化は出来ません」という声を聞くことがありますが、Windowsのアプリケーションで目視確認していた業務等を自動化した実績からも、大抵の業務はリバーズエンジニアリングして自動化できると考えています。そして、Kompiraを導入しただけでは、インシデント管理業務の自動化が出来ていなく、障害のあったインシデントの記録がない、自動化が出来ていないインシデントに関する可視化が出来ない、電話やメールで受けたインシデントの管理が出来ていないなどの課題が出てしまうので、Kompira導入と同時にインシデント管理ツールが必要になってきます。
当社ではOTOBO(OTRS)というITIL準拠のソフトウェアとKompiraを連動させることで、オペレーターの実施しているインシデントを起票、作業状態の更新、作業終了の更新などのチケット管理も自動化させる「Kompira Connector」を((いつくしま))サービスでご提供しています。デモや詳細を確認されたい方はお問い合わせ下さい。
当社は、2018年7月20日に株式会社フィックスポイントのKompira enterpriseの販売パートナーになりました。(プレスリリースは、こちら。)今後、この「Kompira Connector」を機能拡張していく予定で、一度インストールしてもバージョンアップすることも可能です。
この「チケット管理の自動化(Kompira Connector)」は、当社の「OTRS保守サポート」と((いつくしま))の年間サブスクリプション契約することで利用することが出来ます。((いつくしま))サービスのメリットは、機能を新規で開発しなくても良いこと、新しいバージョンがリリースした時にも再開発しなくても良いということです。((いつくしま))サービスは、長期的にOTOBO(OTRS)を利用するためのエンタープライズ・サービスとなります。
2018/07/23 桜井耕造
((いつくしま EasyProblemManagement)) 問題管理チケット
OTOBO(OTRS)には、ダイナミック・フィールドを活用することで、チケットの作成画面を自由にカスタマイズできます。標準では、メールによるチケット作成画面、電話によるチケット作成画面を作成できます。しかし、ITIL準拠で運用管理をしたい時にインシデント管理専用のチケット作成画面、問題管理専用のチケット画面というように管理プロセスごとにチケット作成画面を利用することは出来ません。このEasyProblemManagementのパッケージをインストールすると、問題管理専用の入力画面を標準機能に追加して、チケットを作成できます。
また、ITILのチケット運用では、インシデント管理チケットから派生して問題管理チケットを作成する場合があります。ITILの問題管理の基本的な業務フローは、以下の図の通りサービスデスクで顧客からの受け付けた問題チケットとインシデント管理から派生した問題チケットがあります。
そのような時、インシデント管理の内容の一部をコピーして問題管理チケットに転記したりしてチケットを作成し、元のインシデント管理チケットとリンクするような面倒なオプレーションが発生していた。このEasyProblemManagementは、インシデント管理チケットの入力済みデータを問題管理の管理項目に自動的にコピーし、簡単に問題管理チケットを作成できる、また、自動的に既存のインシデント管理チケットとリンクするので、無駄なチケット作成時間を削減できます。
<インシデント管理チケットから問題管理チケットを作成>
<インシデント管理の内容を自動コピー>
<問題管理チケットの入力項目>
この「問題管理チケット(EasyProblemManagement)」は、当社の「OTOBO(OTRS)保守サポート」と((いつくしま))の年間サブスクリプション契約することで利用することが出来ます。((いつくしま))サービスのメリットは、機能を新規で開発しなくても良いこと、新しいバージョンがリリースした時にも再開発しなくても良いということです。((いつくしま))サービスは、長期的にOTRSを利用するためのエンタープライズ・サービスとなります。