2016/12/05 平見知久
チケットの状態変更をSMSで通知する
11/11,12日と関西オープンフォーラムに出展しました。たくさんのご来場ありがとうございました。
その際に、Xoxzo社(http://www.zoxzo.com/)の方とお話しする機会がありました。Xoxzo社さんはSMSや電話の発着呼等、クラウドテレフォニーの領域のサービスをされている会社さんです。
連携やユースケースなどをお話ししていたのですが、ふと思いついてノリと勢いでOTRSと連携させてみましたのでご紹介します。
もうピンと来た方の方が多いかもしれませんが、OTRSではチケットの状態変更(新規作成やエスカレーション等)のタイミングでeメールによる通知が行われますが、ものによってはもっと強力に通知をしたいというケースがあるかと思います。例えば特に重要なお客様からの問い合わせですとか、緊急度の高い問い合わせなどです。
OTRSとXoxzoのクラウド・テレフォニープラットフォームを連携させることで、こういった重要なチケット発生時に担当者にメールだけでなくSMSや電話による通知が可能となります。
厳密に言いますとOTRS自身もSMSの機能は持っています(Mobile Communication & Transparent Processes)。ただ、有償のアドオンであるOTRS Business Solutionとなりますし、発信も日本国内からとはいきません。
日本に強いサービサーのサービスを利用するのもありなのではないでしょうか。
ということで実行例をお見せします。
まずはお客様から問い合わせが発生します。例によってDockerHubに公開しているOTRSイメージを使いましたのでお客様はwebmailで窓口にメールを投げます。
しばらくするとOTRSがメールを取り込み、自動的にチケットを起票します。このタイミングでOTRSのイベントトリガー(管理用ジョブ)の機能を使用して通知用のコマンドをキックしています。
コマンド内ではOTRSのチケット情報を取得し、タイトルをクラウド・テレフォニープラットフォームのAPIを使ってSMSのリクエストを投げています。
結果、私の手元の携帯にSMSメッセージが届きました。今回はサクッとチケットのタイトルだけを通知させましたが、必要ならチケット内の任意の情報をメッセージ中に埋め込むことが可能です。
今回はコンセプトが見たいだけでしたので送信先やメッセージは決めうちにしましたが、電話番号はOTRSの担当者データの携帯番号を参照させたり、宛先をキューを読み書きできる担当者にする等、色々とカスタマイズは可能です。また、通知するタイミングは管理用ジョブ登録時に条件設定ができますので、特定キューのみSMS通知とか特定優先度のみ通知といった設定はWebUIから設定・変更ができます。
また、今回はSMSで送りましたが、APIがあれば比較的簡単に連携できますので、例えばLINEとか、Slack等にも応用は可能だと思います。
実際に運用できるレベルにするとなるとエラー処理やバーストへの考慮、課金額の考慮などやらなければならないことは色々あるかとは思いますが、こういったことも可能なんだということをご認識いただけると幸いです。