2022/06/28 平見知久
Ubuntu 24.04だと、OTRSのフォークであるZnunyは公式レポジトリに登録されています。
$ lsb_release -d Description: Ubuntu 22.04 LTS $ apt search znuny Sorting... Done Full Text Search... Done otrs2/jammy 6.2.2-2 all Open Ticket Request System Znuny
ご存知のかたもいらっしゃると思いますが、OTRSはオープンソースからプロプライエタリへと切り替わったため、後継としてznunyが採用となったというところでしょうか。otrs2というパッケージ名にそんな含みを感じます。
なお、2022/06/24時点でのZnunyの最新版は6.3.4となります。やや古いバージョンですし、6.2.xはLTS扱いではありません(現時点では6.0/次のLTSは6.5予定がZnunyとしてのLTS扱いです)ので本番用途にはあまりお勧めできませんが、とりあえず触ってみる分には問題ないかと思います。
2022/06/27 平見知久
Znunyのロードマップが更新されています。
https://www.znuny.org/en/roadmap
現時点では6.0.44と6.3.2が最新でざっくりいうと6.0が今年いっぱいで次のLTSが6.5で2024年いっぱいとなります。
6.3等の6.x系は原則次のリリースまでとなっています。これまでの実績から考えるとだいたい3~4ヶ月となります。
- 6.0 LTS (リリース済み): EOL 22末 or 6.5リリースまで
- 6.3.2(リリース済み): EOL:6.4リリースまで
- 6.4 : 6~7月リリース予定 EOL: 6.5リリースまで
- 6.5 LTS: 2022Q4 or 2023Q1(2022末or2023年初) EOL: 2024/12/31
- 7 : 2023 Q1予定
EOLが明示されるのはありがたいのですが、期間がちょっと短いなぁ..
2022/01/28 桜井耕造
Znuny/OTOBOでは、チケットの管理項目をダイナミックフィールドでノンプログラミングで追加できることは、「ノンプログラミングでフィールドを追加 →こちら」で紹介しました。ドロップダウン形式によって選択させるフィールドを作成することは多いかと思いますが、選択肢が多いと逆に操作が煩わしくなったりします。そのようなとき、選択肢を抽出表示させるように設定すると便利です。以下の動画では、全国に展開されているスポーツ用品店「XEBIO」の店舗名を都道府県で抽出したあとに簡単に店舗を選択するデモです。ここでは、埼玉県、千葉県、東京都で店舗を抽出表示させています。
これまでZunuyについて以下の解説をしてきました。
第1弾: Znuny 6.2.1インストール手順 →こちら
第2弾: Znunyの様々なWebインターフェース →こちら
第3弾: Znunyの顧客ユーザーのユーザー管理 →こちら
第4弾: Znunyの開発ロードマップ →こちら
第5弾: Znunyのアドオンのインストール →こちら
第6弾: 高機能なZnunyのメール送受信機能 →こちら
第7弾: チケット管理のメール送受信の設定 →こちら
第8弾: チケット管理のキューの設定 →こちら
第9弾: ノンプログラミングでフィールドを追加 →こちら
第10弾: テンプレートの作成 →こちら
第11弾: メール通知の設定 →こちら
第12弾: ドロップダウン形式のフィールドを抽出表示 →こちら
2022/01/14 平見知久
Wikipediaですが、問い合わせ管理にはOTRSが使われていました。((OTRS)) Community Editionの更新がされなくなって今はどうなっているのか気になっていたので調べて見たところ、OTRSからZnunyに移行したようです。
ZnunyもOTOBO同様オープンソース時代のOTRSからフォークしてオープンソースとして活動しているプロジェクトです。昔はオープンソースは敬遠されていた時代もありましたが、こういった事例を見るとメンテナンスが止まるリスクについてはプロプライエタリよりはOSSのほうが優位だとはっきり言えるかと思います(私はストールマンのようなOSS至上主義ではないので全部がOSSが優秀だと言うつもりはないですが)。
OTRSがクローズドに移行するという話を聞いたときに、「フォーク出るんじゃね?」と社内で言っていたのですがまあその通りになりました。ある程度利用されて開発コミュニティが成立しているOSSに関しては開発元が何らかの事情によってプロジェクトの継続ができなくなっても、派生プロジェクトが立ち上がることに期待できます。
有名どころですとCentOSなんかもそうですね。Rockey Linux, AlmaLinux, Lenix等、後継フォークが多数出てきています。
後継者問題に関していえば後継がなくなって消えるものも当然ありますし、逆にCentOSなどのように多数派生が出すぎてどれがいいのか悩んだりという両極端になるのが困りものではあります。
OTRSの場合、現状後継・代替としてはOTOBOとZnunyが本命かと思います。どちらも((OTRS)) Community Edition 6から派生して独自にメンテナンス・拡張が活発におこなわれています。ここまでは既存のOTRSを引き継ぐといった面に力が注がれていました。OTOBOのほうは顧客画面にはだいぶ手をいれていますが、担当者画面についてはOTOBO, Znuny共に機能面ではほとんどOTRSと同じです。ただし今後はおそらくそれぞれ独自の進化のほうにシフトしていくと考えられます。両者それぞれ色が出てくるとおもいますのでチョイスが正直悩ましいところではあります。
一応言及しておくと、OTOBOとZnunyの仲が悪いということはありません。現にOTOBOの一部にはZnuny由来の機能が存在しています。別々にフォークしながらいいところは取り込んでいくといった、OSSらしい良い循環が出来ているように見えます。
個人的には正直「統合してくれないかなー」と思わないところがないわけではないですが、どちらに対してもウオッチ・ささやかながら貢献していくつもりです。
チケットのデータ更新、お客様からの新規問合せ、フォローアップメールの受信など、チケットに関する何かしらのイベントが発生したとき、迅速に対応できるように担当者にメール通知したいときがあるでしょう。Znunyでは、チケット通知という機能でメール送信することが出来ます。
(1)メール通知の設定
①「管理」→「チケット通知」をクリックします。インストール時に登録されている通知が表示されます。
②ここでは、新規チケットが作成されたときのメール通知の設定について確認しますので、「新規作成通知」を押下します。以下の設定を変更することで、使用したい通知を設定出来ます。
【イベント】
通知するイベントを指定します。イベントは複数指定します。
【チケットフィルター/記事フィルター】
イベントの条件を指定します。チケットフィルターはチケットの動作条件、記事フィルターは記事の動作条件です。
【受信者】
通知を受信する対象を指定します。
【通知方法】
通知手段を指定します。メール通知の場合、「この通知方法を有効化」にチェックを入れます。
【通知文書】
通知する文書の言語ごとに設定します。各担当者ごとに設定されている言語でメール送信されます。変数を活用して、チケットの内容を通知することが出来ます。
③設定が完了したら、「保存して終了」を押下します。
これまでZunuyについて以下の解説をしてきました。
第1弾: Znuny 6.2.1インストール手順 →こちら
第2弾: Znunyの様々なWebインターフェース →こちら
第3弾: Znunyの顧客ユーザーのユーザー管理 →こちら
第4弾: Znunyの開発ロードマップ →こちら
第5弾: Znunyのアドオンのインストール →こちら
第6弾: 高機能なZnunyのメール送受信機能 →こちら
第7弾: チケット管理のメール送受信の設定 →こちら
第8弾: チケット管理のキューの設定 →こちら
第9弾: ノンプログラミングでフィールドを追加 →こちら
第10弾: テンプレートの作成 →こちら
第11弾: メール通知の設定 →こちら
第12弾: ドロップダウン形式のフィールドを抽出表示 →こちら
2022/01/06 平見知久
OTRS/OTOBO/Znuny共通のおはなしです。
OTRS/OTOBO/Znunyでは、インストールするとビルトインでroot@localhostというアカウントが作成されます。(ちなみにパスワードはインストール時にランダムで生成されますので忘れずにメモしておきましょう)。
このアカウントは管理者権限を持っていてちょっと試すにはお手軽なのでそのまま使いたくなるのですが、本番は当然としてお試しでも使用しないほうが良いです。面倒でも管理用の担当者を作って使うべきです。実際、root@localhostでログインすると、「このアカウントで作業しないでください」といった旨の警告が表示されます。
プログラム的な話をすると、内部ではユーザーはユーザーIDという数字(=DB上のキー項目)で扱われており、root@localhostのユーザーIDは’1’で固定されています。プログラム中で ”if (UserID == 1) …” といった処理が存在していたりします。ですのでroot@localhost「だけ」挙動が違うといった機能がいくつか存在します。
代表的なのはACL機能です。OTRS/OTOBO/ZnunyでのACLはセキュリティ的なアクセスコントロールリストではなく、複数のダイナミックフィールドを連動させて、「製品カテゴリ」→「製品名」等のように、カテゴリを選ぶと製品名が絞り込まれるといった機能なのですが、root@localhostでログインするとこの機能は無効になるように実装されています。正しく設定できているにもかかわらず「設定したはずなのに動かない?!」となる、あるある第1位です。
その他に、チケット・記事の未既読管理もroot@localhostだと正しく行われません。
挙げていけばきりがなくなりますのでこれぐらいにしますが、いずれにしてもroot@localhostだけ特別な挙動をする機能が複数ありますので、検証や日々の運用は管理者権限をつけた別のアカウントで行うようにしましょう。
チケット管理で顧客にメール送信、返信するときなどで定型文が自動的に入ってくると、いつも入力しているタイピングが省略されて業務効率化されることが多いかと思います。Znunyには、次のような6種類のテンプレートが用意されています。
タイプ名 | 説明 |
メモ | チケット詳細画面を表示したときに表示される「メモ」アイコンのテンプレート |
メール | チケット詳細画面を表示したときに表示される「メール送信」アイコンのテンプレート |
作成 | チケット作成画面で選択できるテンプレート |
回答 | チケットの返信で選択できるテンプレート |
転送 | チケットの転送で選択できるテンプレート |
電話応答 | チケット詳細画面を表示したときに表示される「電話応答発信」と「電話応答着信」アイコンのテンプレート |
(1)テンプレートを作成
①「管理」→「テンプレート」をクリックし、「テンプレートを追加」を押下します。
②以下のようにタイプに上記のどのテンプレートをを作成するのか、そのテンプレートの文章を作成し、「保存」を押下します。
(2)キューとテンプレートの紐づけ
①「管理」→「テンプレート⇔キュー」をクリックし、作成したテンプレート名を押下します。
②該当するキューにチェックを入れて、「保存して終了」を押下します。これで、テンプレートの作成は完了です。
これまでZunuyについて以下の解説をしてきました。
第1弾: Znuny 6.2.1インストール手順 →こちら
第2弾: Znunyの様々なWebインターフェース →こちら
第3弾: Znunyの顧客ユーザーのユーザー管理 →こちら
第4弾: Znunyの開発ロードマップ →こちら
第5弾: Znunyのアドオンのインストール →こちら
第6弾: 高機能なZnunyのメール送受信機能 →こちら
第7弾: チケット管理のメール送受信の設定 →こちら
第8弾: チケット管理のキューの設定 →こちら
第9弾: ノンプログラミングでフィールドを追加 →こちら
第10弾: テンプレートの作成 →こちら
第11弾: メール通知の設定 →こちら
第12弾: ドロップダウン形式のフィールドを抽出表示 →こちら
2021/12/27 桜井耕造
Zunuyはチケットのカラムをノンプログラミングで作成できるダイナミックフィールドという機能があります。。初期構築、運用中にあらゆるカラムをGUIで追加、変更が簡単に出来て、お客様のビジネスの変化に迅速に対応することが可能です。この機能のおかげで、IT運用の開発コストを削減に繋がります。
■ダイナミックフィールドで追加できるフィールド
ダイナミックフィールドは、OTRS 3.1から追加された機能です。少しずつ機能追加されており、Zunuyでは、以下のフィールドをプログラミングせずに追加することが出来ます。
・チケットのフィールド
・チケットの記事のフィールド
・顧客(企業グループ)のフィールド
・顧客ユーザーのフィールド
・FAQ記事のフィールド
■ダイナミックフィールドの型
ダイナミックフィールドは、次の型があります。それぞれ型ごとに細かい設定も出来て、入力制限やデフォルト値を設定出来たりします。
フィールドの型 | 説明 |
チェックボックス | 事前に登録したマスターの選択肢をチェックすることで選択する。 |
日付 | 年月日形式でカレンダーから選択する。 |
日時 | 年月日時分形式でカレンダーから選択する。 |
ドロップダウン | 事前に登録したマスターの選択肢をドロップダウン形式で選択する。 |
複数選択 | 事前に登録したマスターの選択肢をドロップダウン形式で複数選択する。 |
本文 | 自由記入形式で1行のみ入力する。 |
テキストエリア | 自由記入形式で複数行入力する。 |
Webサービス(複数選択) | 外部Webサービスに問合せをして、その結果を選択する。 |
Webサービス(テキスト) | 外部Webサービスに問合せをして、その結果を代入する。 |
(1)ダイナミックフィールドを作成
①上記のように様々なフィールドの型を作ることが出来ますが、ここではドロップダウン形式のフィールドの作成方法を紹介します。「管理」→「ダイナミックフィールド」をクリックして、左側の操作欄で「チケット」→「ドロップダウン」を選択します。
②以下の項目を入力して、「保存」を押下します。
設定項目 | 説明 |
名前 | フィールドの識別キー |
ラベル | フィールドの表示名 |
領域の順序 | フィールドの表示順序 |
鍵 | 選択肢の識別キーとなる値 |
値 | 選択肢の表示名 |
デフォルト値 | デフォルトで選択する表示名 |
空の値の追加 | 未入力を許可するかを選択 |
ツリー表示 | 値のツリー形式で表示するかを選択 |
翻訳可能な値 | 翻訳ファイルで翻訳するかを選択 |
リンクを表示 | HTTPリンクを付けたいかを選択 |
プレビューリンク | チケットズーム画面でリンク箇所にカーソルを合わせたときにプレビュー用リンクです。「リンク表示」で設定されているときが前提です。 |
(2)ダイナミックフィールドの画面設定
ダイナミックフィールドを作成しただけでは、画面に表示されません。Zunuyのチケット管理のどの画面にフィールドを追加するのかを設定する必要があります。
①「管理」→「Dynamic fileds ⇔ Screens」をクリックして、追加したダイナミックフィールド名を押下します。ここでは、「ticket01」です。
②以下のように対象の画面名をドラッグ&ドロップして、「保存して終了」を押下します。ここでは、新規メールチケットの作成、新規電話チケットの作成、PDF出力、検索画面、チケットズーム画面の5つ追加します。
③以上で設定完了です。新規電話チケットの作成の画面が以下のようにフィールドが追加されました。
これまでZunuyについて以下の解説をしてきました。
第1弾: Znuny 6.2.1インストール手順 →こちら
第2弾: Znunyの様々なWebインターフェース →こちら
第3弾: Znunyの顧客ユーザーのユーザー管理 →こちら
第4弾: Znunyの開発ロードマップ →こちら
第5弾: Znunyのアドオンのインストール →こちら
第6弾: 高機能なZnunyのメール送受信機能 →こちら
第7弾: チケット管理のメール送受信の設定 →こちら
第8弾: チケット管理のキューの設定 →こちら
第9弾: ノンプログラミングでフィールドを追加 →こちら
第10弾: テンプレートの作成 →こちら
第11弾: メール通知の設定 →こちら
第12弾: ドロップダウン形式のフィールドを抽出表示 →こちら
2021/12/24 桜井耕造
2021/12/23 桜井耕造
2021/12/20 平見知久
Microsoft365の企業向けエディションで提供されるExchange Onlineの認証のOAuth2化ですが、現状では2022年の10月1日という日付が公表されています。
Microsoft Tech Community Exchange Team Blog
Basic Authentication and Exhcnage Online – September 2021 Update
Today, we are announcing that, effective October 1, 2022, we will begin to permanently disable Basic Auth in all tenants, regardless of usage, with the exception of SMTP Auth.
上記の通り、SMTP Authについては保留のようです。
基本認証の無効化についてはこれまでに実施/延期が入り乱れて混乱を誘ったり、別件ですがLDAP認証の強化については「やっぱやめましたわ」なんてこともあったりしますのでどこまで信用していいものやら、というところはなくはないのですが、なにも対応せずに実施されてしまうと被害甚大ですのでスルーできないのが辛いところです。
ちなみにGoogleはというと、私が探した限りではまだ凍結状態の模様です。
Google workspace Update:
Less secure app turn-off suspended until further notice
両社ともにサービス名ころころ変えますし、情報もばらけていますので見落とし等があるかもしれません。正しい情報についてはご自身で収集いただきますようによろしくお願いいたします。
一つだけ注意しておくと、OAuth2への対応はそれなりに慣れていないと(慣れていても?)結構厄介で、ハマるときにはとことんハマったりします。検証などにある程度時間を見ておかないと初見で「パスワード変えるだけっしょ。余裕余裕」と思っていると面白いようにハマりますので準備はお早めに。
2021/12/17 桜井耕造
最近では、ServiceNowやSalesforceのようなSaasのサービスを活用してチケット管理をすることも多いかと思います。これらのSaasサービスはユーザー数が少ないうちは良いですが、大規模になってくると高額になってしまい、オンプレミス環境で安価な良いチケット管理ソフトウェアを検討する方も多いのではないでしょうか。そして、オープンソースを含めて様々なチケット管理製品と比較する方も多いかと思います。Znunyのメール送受信の機能は、商用製品や他のオープンソースよりもかなり機能を豊富に持っています。(因みにOTRSやOTOBOも同等の機能を持っていて、OTRSについてはオープンソース版はもうありません。)
そこで、Znunyのメール送受信に関する機能を紹介していこうと思います。
(1)メール送信
Znunyのメール送信先は、1つしか指定出来ません。従って、送信元アドレスによって、送信先の指定をしたいときなどは、localhostにPostfixなどを導入し、Postfixの機能で振分けすることになります。Gmailで複数のアカウントから送信したいときは、認証するアカウントのメールアドレスに送信元アドレスが付け変わってしまうので、次の設定が必要になります。→こちら
Gmailのメール送受信の設定 →こちら
①チケットの返信
顧客からの返信は、メールを送信する返信と、メール送信しない返信があります。メール送信しない返信は、顧客がWebインターフェースにログインして確認することになります。
②自動応答機能
顧客から新規問合せをZnunyがメール取得したら、顧客へ受付したことを自動でメール通知することが出来ます。他にもフォローアップ・メールが来たら、受信したことを自動でメール通知することも出来ます。
③イベントによる通知機能
Znunyのチケットに関するイベントによって、顧客や担当者へメール通知することが出来ます。イベントには、次のようなものがあります。例)チケット作成時、チケット削除時、キューの更新時、ステータスの更新時、担当者の更新時、あるダイナミック・フィールドの更新時、エスカレーション時刻の超過時 など。イベントの種類については、弊社が提供の管理マニュアルで確認出来ます。
④誤送信防止機能
Znunyでメール送信するアイコンを押下すると、確認ダイアログを表示してからメール送信出来ます。この機能は、((いつくしま))ConfirmEmailをインストールすることで動作します。詳細は、こちらをご参照下さい。
⑤メーリングリストの対応
問合せをメーリングリストで受信して、その回答を自身のメーラーで回答しているようなユーザーはいたとしましょう。しかし、Znunyのような製品で管理していないと、対応中のチケットが何が残っているのかを把握することが出来ないので、チケット管理製品の導入を検討される方も多いかと思います。そのとき、これまでの運用と同じようにメーリングリストで、Znunyが受け取って、返信したい場合、以下のような問題点が発生します。
・送信元アドレスをメーリングリストに設定できない。
・同じ記事が2重に出来てしまう。
そのような問題を解決するのが、((いつくしま))AdvancedMailをインストールすることで解決します。詳細は、こちらをご参照下さい。
(2)メール受信
Znunyには、メールを取り込む機能(MailFetch)があります。Znunyサーバ内にメールスプールサーバをdovecotで構築して、localhostから取得することも出来ますし、Gmail、Exchangeなどの外部のメールサービスから取得することも出来ます。
①メール受信のプロトコル
対応しているプロトコルは、IMAP、IMAPS、IMAPTLS、POP3、POP3S、POP3TLSです。Microsoft社、Google社が推奨しているOAuth2についても当社提供パッケージである「OAuth2 for Email Accounts」を活用することで、メール取得することが可能です。セキュリティ強化したい方は、ご検討下さい。詳しくはこちらです。
②メール振分け機能
メール受信時にメールを振り分けることも出来ます。メールアドレスによってキューを振り分けるだけではなく、件名や内容を見て、キューを振り分けたり、スパムメールを取り込まないような設定も出来ます。
③フォローアップ判定
フォローアップ判定とは、Znunyで送信したメールを顧客がZunuyへ返信したとき、そのメールをZnunyが取り込んだら、これまでZnunyのチケットに紐づいて、後続の記事として追加される必要があります。そのとき後続の記事として判定させるルールをフォローアップ判定と言います。デフォルトでは、件名に同じチケット番号が存在する場合に該当のチケット番号のチケットの後続記事として追加されます。(メールのヘッダーでフォローアップ判定させることも出来ますが、一般的には件名のチケット番号で判定させることが多いです。)
因みに他システムからZnuny(OTRS)に移行したとき、前システムのチケット番号で生成されたチケットについて基本的にフォローアップさせることは出来ません。まだ、クローズされていないチケットでフォローアップメールが来たとき、正しくフォローアップしてくれないと、移行後に影響が出てしまいます。そのような時、個別に前システムのフォローアップ判定のプログラムを開発して、移行後も正常にフォローアップできるように改修したこともありました。
④日本語の文字化け
Znunyはドイツで開発されてきたソフトウェアのため、日本語の文字化けは考慮されておりません。Znunyで文字化けせずに利用するためには、「((いつくしま))JapaneseMail」を活用することで解消させることが出来ます。
これまでZunuyについて以下の解説をしてきました。
第1弾: Znuny 6.2.1インストール手順 →こちら
第2弾: Znunyの様々なWebインターフェース →こちら
第3弾: Znunyの顧客ユーザーのユーザー管理 →こちら
第4弾: Znunyの開発ロードマップ →こちら
第5弾: Znunyのアドオンのインストール →こちら
第6弾: 高機能なZnunyのメール送受信機能 →こちら
第7弾: チケット管理のメール送受信の設定 →こちら
第8弾: チケット管理のキューの設定 →こちら
第9弾: ノンプログラミングでフィールドを追加 →こちら
第10弾: テンプレートの作成 →こちら
第11弾: メール通知の設定 →こちら
第12弾: ドロップダウン形式のフィールドを抽出表示 →こちら
2021/12/14 桜井耕造
Znunyをインストールした後(Znunyのインストール手順はこちらをご参照下さい。)、使用したい機能を追加したいときは、Znunyアドオンをインストールする必要があります。Znunyのアドオンには以下の種類があります。
種別 | パッケージ名 | 機能 |
ヘルプデスク | FAQ | ナレッジ管理 |
Survey | 顧客アンケート | |
OTRSMasterSlave | チケットのマスター・スレーブ | |
SystemMonitoring | システム監視連携 | |
ITSM | ImportExport | CSVファイルのインポート、エクスポート |
GeneralCatalog | ITSM基本モジュール | |
ITSMChangeManagement | 変更管理 | |
ITSMConfigurationManagement | 構成管理 | |
ITSMCore | ITSM基本モジュール | |
ITSMIncidentProblemManagement | インシデント管理、問題管理 | |
ITSMServiceLevelManagement | サービスレベル管理 |
(1)ITSMパッケージのリポジトリ登録
ZnunyはOTRSと同様にITIL準拠の機能を有したITSMパッケージがあります。デフォルトでは、Znuny ITSMパッケージのリポジトリサーバが登録されていないので、Znuny ITSMのリポジトリを登録する必要があります。登録する方法を紹介します。
①Znunyにログインした状態から「管理」→「システム設定」をクリックし、左側にある操作欄内のドロップダウンリストから「OTRS」を選択します。「Core::Package」にある「Package::RepositoryList」をクリックします。
②「+」を押下し、左側の鍵欄に「https://download.znuny.org/releases/itsm/latest/」、右側に「Znuny ITSM」を入力して、「〆」アイコンを押下します。続いて、上部に「デプロイされていない設定があります。デプロイしますか?」をクリックし、「選択された変更をデプロイ」を押下します。
(2)ITSMパッケージをインストール
前項の「ITSMパッケージのリポジトリ登録」をしたら、パッケージのインストールをします。
①Znunyの担当者Webインターフェースに管理者権限でログインします。
②「管理」の「パッケージ管理」をクリックします。
③、該当するリポジトリサーバを選択して、「リポジトリ情報の更新」をクリックします。
- Znuny ヘルプデスクパッケージ: [ Freebie Features ]
- Znuny ITSMパッケージ: [ Znuny ITSM ]
④リポジトリにあるパッケージリストが表示されます。インストーしたいときは「インストール」をクリック、アップグレードしたいときは、「更新」を押下します。パッケージ名をクリックすると、パッケージの詳細情報が表示されます。ここでは、ImportExportのパッケージをインストールをします。
これで、インストール完了です。
これまでZunuyについて以下の解説をしてきました。
第1弾: Znuny 6.2.1インストール手順 →こちら
第2弾: Znunyの様々なWebインターフェース →こちら
第3弾: Znunyの顧客ユーザーのユーザー管理 →こちら
第4弾: Znunyの開発ロードマップ →こちら
第5弾: Znunyのアドオンのインストール →こちら
第6弾: 高機能なZnunyのメール送受信機能 →こちら
第7弾: チケット管理のメール送受信の設定 →こちら
第8弾: チケット管理のキューの設定 →こちら
第9弾: ノンプログラミングでフィールドを追加 →こちら
第10弾: テンプレートの作成 →こちら
第11弾: メール通知の設定 →こちら
第12弾: ドロップダウン形式のフィールドを抽出表示 →こちら
2021/12/10 桜井耕造
Znunyの開発ロードマップは、次のように機能拡張される予定です。この計画は、延期される可能性がありますが、可能な限り予定通りに進めます。このロードマップは、ユーザーインターフェース(UI)の観点で改修することは含まれていません。エンタープライズで利用するためには、このユーザーインターフェースを個社ごとに改修することは欠かせません。このような対応は、当社の導入サポートで支援していきます。
Znuny(https://www.znuny.org/en)
(1)ステップ1(Zunuy 6.1.1)
リリース日: 2021年8月5日
Webサービスの機能
①改善されたRESTインターフェース
②チケットデータの送信(呼び出し元)
③タイムアカウンティングのエンドポイント
④トークン認証
⑤不在のときのエンドポイント
⑥Webサービスコネクタ(Mattermost、Slack、MSチーム、Twilio SMS)
⑦Webサービスのダイナミック・フィールドのバックエンド
⑧Webサービスの通知バックエンド
新しい商用アドオン
①Webサービスの認証同期バックエンド
②Webサービスの顧客企業のバックエンド
③Webサービスの顧客ユーザーバックエンド
④MySQL8のサポート
⑤ダイナミック・フィールドのバックエンド
⑥「最終閲覧」クイックアクセス
⑦ダイナミック・フィールド処理の改善
⑧拡張プロキシサポート
(2)ステップ2(Zunuy 6.2.1)
リリース日: 2021年10月27日
改善されたプロセス管理
①チケットのステータス変化(保留)を含みます。
②多くの新しい利用可能なアクション
③ダイナミック・フィールドから保留時間を設定
④ダイナミック・フィールドに空の値を設定
⑤ダイナミック・フィールドの特定の整数値をインクリメント
⑥チケットのウォッチャーを設定
⑦記事を作成して送信
⑧予定を作成
⑨他のオブジェクトへのリンクを追加する
⑩CIのデプロイメントステータスを変更
⑪遷移アクションの拡張オペランド
⑫プロセスが次にジャンプする場所を定義
⑬最初の記事がなくても通知を送信
⑭チケット内の現在のプロセスを変更
チケット属性の関係
⑮チケット属性と他のフィールドの間に関係を作成します。 したがって、より複雑なシナリオを作成できます。
プロセスの読み取り専ダイナミック・フィールド
⑯ユーザーに表示する読み取り専用の動的フィールドを作成します。
(3)ステップ3(Zunuy 6.3.1)
リリース日: 2022年2月9日予定
サービスデスクの新機能
①チケット/ユーザー基準に基づいて動的にビューを生成
②自分のチケット表示
③改善されたテンプレート
④高度な一括アクション
⑤カレンダーベースのチケット作成
⑥ダイナミック・フィールドの機能拡張
レポートの新機能
⑦たくさんのGrafanaテンプレート
⑧タイムアカウンティングでデフォルトでドロップダウンで指定
⑨自動タイムカウンター(読み取りと作業時間)
Excelエクスポートを含む。 日付と文字列の形式
(4)ステップ4(Zunuy 6.4.1)
リリース日: 2022年5月11日予定
ITSMの新機能
①新しい構成アイテムのタイプ
②構成アイテムでダイナミック・フィールドを活用
③リンクされたチケットに直接メモ(記事)を追加
④顧客ユーザーのCIを表示
Zunuyにライフサイクルポリシーは、以下のURLにて記載しておりますので、ご参照下さい。
Zunuyのリリース情報
上記のように活発に開発が進んでいます。因みにOTOBOについては開発ロードマップはありません。先半年後までの計画ですが、開発元のロードマップを示してくれると、オープンソースでも安心して利用できますね。
これまでZunuyについて以下の解説をしてきました。
第1弾: Znuny 6.2.1インストール手順 →こちら
第2弾: Znunyの様々なWebインターフェース →こちら
第3弾: Znunyの顧客ユーザーのユーザー管理 →こちら
第4弾: Znunyの開発ロードマップ →こちら
第5弾: Znunyのアドオンのインストール →こちら
第6弾: 高機能なZnunyのメール送受信機能 →こちら
第7弾: チケット管理のメール送受信の設定 →こちら
第8弾: チケット管理のキューの設定 →こちら
第9弾: ノンプログラミングでフィールドを追加 →こちら
第10弾: テンプレートの作成 →こちら
第11弾: メール通知の設定 →こちら
第12弾: ドロップダウン形式のフィールドを抽出表示 →こちら
2021/12/09 桜井耕造
Znunyでチケット管理(問合せ管理)をするときは、必ず顧客ユーザーをセットする必要があります。この顧客ユーザーは事前にシステムに未登録(メールアドレスを手入力)でも使用できますが、事前に顧客ユーザーが登録されていれば、選択して顧客ユーザーをセットするだけになります。尚、メールを受信したときは、送信元メールアドレスから顧客ユーザーをチケットに表示してくれます。
顧客ユーザーが顧客Webインターフェースにログインしてチケット(問合せ)を作成する場合は、事前に顧客ユーザーを登録し、顧客ユーザーにIDとパスワードを知らせる必要があります。顧客Webインターフェースを利用することで、チケットの進捗やFAQなどを共有することが出来て、「問合せをする前にFAQを見て下さい」というように問合せ数の削減に寄与させることが出来ます。
しかし、顧客ユーザーの管理は結構煩わしいです。顧客ユーザーの追加、組織変更などによる顧客ユーザーの更新、退職などによる顧客ユーザーの無効化、問合せ種別やFAQ記事などの参照権限の変更...などのZunuyの変更作業が発生します。数十人の顧客ユーザーであれば、手動でも管理できますが、1000人、10000人の顧客ユーザーが存在している場合は、自動化させる必要性があるかと思います。そのようなエンタープライズで利用するために顧客ユーザーをユーザープロビジョニングについてご紹介します。
以下の画像は、ディフォルトの顧客ユーザーの追加画面です。フィールドは、ダイナミック・フィールドなどで自由に追加することも可能です。
当社で実績のあるユーザープロビジョニングは、次の2つとなります。詳細はそれぞれの解説をご参照下さい。
①LDAPで取得してインポート
②CSVファイルからインポート
①LDAPで取得してインポート
当社のいつくしまアドオン(CusotmerLDAPSync)を活用することで、新規開発せずに導入することが出来ます。ActiveDirectory、若しくはLDAPに登録されているユーザー情報をZnunyの顧客ユーザーに自動的にインポートする機能です。
以下の画像のように設定項目はそれほど多くなく簡単です。取得する顧客ユーザーは、「検索対象DN」配下をごっそり持ってきます。顧客ユーザーのグループ分けとして、「顧客」をZnunyでは指定する必要がありますが、一律登録ではない場合、OUで分別することが出来ます。これは「顧客企業にOUを使用」で指定します。他の細かい設定はシステム設定で出来ますが、ここでは割愛します。実行時間はシステム設定で指定して、一括取得する仕様となっています。
②CSVファイルからインポート
ActiveDirectoryやLDAPと連携出来ない場合の手法になります。大抵のシステムでは、システム内にあるユーザー情報をCSVファイルに出力できることが多いかと思います。このCSVファイルを他システムからZnunyサーバに伝送し、インポートすることで顧客ユーザーの自動反映を実現します。この機能はパッケージ化されておらず、CSVファイルのカラム内容、差分か全件か、各種フラグ有無などにより、フォーマットが違ってきますので、個社ごとに個別で開発する必要があります。当社では数件実績があるイメージ図をご紹介します。
上記の顧客ユーザーの情報がを自動的に反映させることで、メールで受信したときは、メールアドレスから顧客の情報をチケットに表示させることが可能になり、問合せ対応を円滑に行えるようになります。
これまでZunuyについて以下の解説をしてきました。
第1弾: Znuny 6.2.1インストール手順 →こちら
第2弾: Znunyの様々なWebインターフェース →こちら
第3弾: Znunyの顧客ユーザーのユーザー管理 →こちら
第4弾: Znunyの開発ロードマップ →こちら
第5弾: Znunyのアドオンのインストール →こちら
第6弾: 高機能なZnunyのメール送受信機能 →こちら
第7弾: チケット管理のメール送受信の設定 →こちら
第8弾: チケット管理のキューの設定 →こちら
第9弾: ノンプログラミングでフィールドを追加 →こちら
第10弾: テンプレートの作成 →こちら
第11弾: メール通知の設定 →こちら
第12弾: ドロップダウン形式のフィールドを抽出表示 →こちら
2021/12/08 桜井耕造
前回、Znunyのインストール手順について紹介しました。
インストール手順については、こちらをご参照下さい。
Znunyの使い方を解説する前にZnunyが持っている3つのWebインターフェースを紹介します。それぞれ以下のような用途で利用します。
①顧客Webインターフェース
http://<ホスト名またはIPアドレス>/otrs/customer.pl
ユーザー認証有で、問合せをする顧客が利用するWebインターフェースです。問合せ、問合せの回答の閲覧、返信、FAQの閲覧などの操作が出来ます。
<ログインしたときに表示されるチケット一覧画面>
②担当者Webインターフェース
http://<ホスト名またはIPアドレス>/otrs/index.pl
ユーザー認証有で、問合せを対応する担当者、管理者が利用するWebインターフェースです。Znunyの設定や担当者がチケットを参照、返信などの操作が出来ます。アドオンを追加でインストールすることで、様々な機能が追加されます。
③一般ユーザーWebインターフェース
http://<ホスト名またはIPアドレス>/otrs/public.pl
ユーザー認証無しで、一般公開しているFAQ記事のみを参照出来ます。
※OTRS 4.0までは、iPhoneアプリがあったのですが、OTRS 5.0以降はタブレット表示対応したため、iPhoneアプリはなくなりました。
インストール後、管理者権限(インストール後は”root@localhost”)で担当者Webインターフェースでログインして、様々な設定をすることで利用することが可能になります。
この3つの画面は全てを利用する必要はありません。社内のチケット管理をするだけであれば、担当者Webインターフェースのみを使用する使い方になるかと思います。その時は、顧客ユーザーの管理は基本的に必要ありません。しかし、顧客がWebからログインし、チケットの進捗やFAQなどを共有したりしたい場合は、顧客Webインターフェースを使用することになります。顧客Webインターフェースを利用する場合、顧客ユーザーの追加、更新、削除や権限設定などのユーザー管理が必要になります。次回以降で顧客ユーザーのユーザー管理について掲載しようと思います。
これまでZunuyについて以下の解説をしてきました。
第1弾: Znuny 6.2.1インストール手順 →こちら
第2弾: Znunyの様々なWebインターフェース →こちら
第3弾: Znunyの顧客ユーザーのユーザー管理 →こちら
第4弾: Znunyの開発ロードマップ →こちら
第5弾: Znunyのアドオンのインストール →こちら
第6弾: 高機能なZnunyのメール送受信機能 →こちら
第7弾: チケット管理のメール送受信の設定 →こちら
第8弾: チケット管理のキューの設定 →こちら
第9弾: ノンプログラミングでフィールドを追加 →こちら
第10弾: テンプレートの作成 →こちら
第11弾: メール通知の設定 →こちら
第12弾: ドロップダウン形式のフィールドを抽出表示 →こちら
2021/12/06 桜井耕造
これまでのコールセンターのシステムは、CTIツールの初期費用が高くて、簡単に導入できず、電話連携をしないことも多かったかもしれません。しかし、当社で取り扱っているZunuy/OTOBO (OTRS)を活用すると、安価にコールセンターの仕組みを構築できて、BIZTELというソフトフォンと連携すると、BIZTELのIVRで入力された情報をZunuy/OTOBOに表示して、ソフトフォンで受電出来ます。
実現できる機能は、以下のURLをご参照下さい。
https://www.io-architect.com/wp/otrs/otrs-cti.html
着信ポップアップ機能のご利用イメージは、以下の動画をご参照下さい。
2021/12/03 桜井耕造
これまでのコールセンターのシステムは、CTIツールの初期費用が高くて、簡単に導入できず、電話連携をしないことも多かったかもしれません。しかし、当社で取り扱っているZunuy/OTOBO (OTRS)を活用すると、安価にコールセンターの仕組みを構築できて、BIZTELというソフトフォンと連携すると、Zunuy/OTOBOからBIZTELの通話記録を聞くことが出来ます。
実現できる機能は、以下のURLをご参照下さい。
https://www.io-architect.com/wp/otrs/otrs-cti.html
通話履歴連携機能のご利用イメージは、以下の動画をご参照下さい。
2021/12/02 桜井耕造
これまでのコールセンターのシステムは、CTIツールの初期費用が高くて、簡単に導入できず、電話連携をしないことも多かったかもしれません。しかし、当社で取り扱っているZunuy/OTOBO (OTRS)を活用すると、安価にコールセンターの仕組みを構築できて、BIZTELというソフトフォンと連携すると、場所を問わずに在宅勤務のパソコンで、オフィスと同様に電話発信の業務が可能になります。
実現できる機能は、以下のURLをご参照下さい。
https://www.io-architect.com/wp/otrs/otrs-cti.html
クイックトゥコールのご利用イメージは、以下の動画をご参照下さい。
2021/11/29 桜井耕造
<Znuny 6.2.1のインストール手順>
OTRS Community Editonの後継オープンソースとして、OTOBOというソフトウェアを以前紹介しました。実は、OTOBO以外にも後継オープンソースがリリースされていまして、Znuny(ズーニー)というフォークされたオープンソースがあります。詳しくは、以下のURLをご参照下さい。
Znunyのホームページ https://www.znuny.org/en
Znunyのマニュアル https://doc.znuny.org/manual/index.html
ライセンス GPL v3
Znunyは、OTRS6.0系のメンテンテンスをそのまま継承してサポートしていることも特徴です。OTRSは2020年10月9日の最終版(6.0.30)を最後にメンテナンスが終了しましたが、Znuny LTS 6.0.xとして、セキュリティ脆弱性対応、バグ修正を継続してサポートしています。現時点でも2021年10月27日にZnuny LTS 6.0.38をリリースしています。
Znunyはさらに機能拡張をしており、ここでは、最新版のZnuny 6.2.1(2021年10月27日に公開)のインストールする手順を紹介します。ちなみにOTRSから移行することも可能です。
インストールする環境は、以下の通りです。
<環境>
CentOS Stream release 8
MariaDB-server-10.5.5-1
Znuny 6.2.1
httpd-2.4.37-30
(1)SELinuxを無効
OSをインストールした後のディフォルトは、SELinuxが有効になっていますので、無効にします。また、firewalldが起動している場合は停止します。
# setenforce 0 # vi /etc/selinux/config SELINUX=disabled # systemctl stop firewalld.service
(2)MariaDB 10.5のインストールと設定
MariDB10.5をインストールと設定をします。
# dnf -y install wget # wget https://downloads.mariadb.com/MariaDB/mariadb-10.5.5/yum/rhel/mariadb-10.5.5-rhel-8-x86_64-rpms.tar # tar xvf mariadb-10.5.5-rhel-8-x86_64-rpms.tar # cd mariadb-10.5.5-rhel-8-x86_64-rpms # ./setup_repository # dnf -y install boost-program-options socat lsof rsync libaio libaio-devel # rpm -ivh galera-4-26.4.5-1.el8.x86_64.rpm # rpm -ivh MariaDB-common-10.5.5-1.el8.x86_64.rpm MariaDB-shared-10.5.5-1.el8.x86_64.rpm # dnf -y install "perl(DBI)" # rpm -ivh MariaDB-server-10.5.5-1.el8.x86_64.rpm MariaDB-client-10.5.5-1.el8.x86_64.rpm # rpm -qa | grep Maria MariaDB-common-10.5.5-1.el8.x86_64 MariaDB-shared-10.5.5-1.el8.x86_64 MariaDB-client-10.5.5-1.el8.x86_64 MariaDB-server-10.5.5-1.el8.x86_64
MariaDBの設定変更をします。以下の設定を追記します。
# vi /etc/my.cnf.d/server.cnf [server] character-set-server=utf8 max_allowed_packet=128M query_cache_size=128M innodb_log_file_size=512M bind-address = 127.0.0.1 # systemctl start mariadb # systemctl enable mariadb # ps -ef | grep mariadb
rootのパスワードを設定するときは、以下の作業をします。
# /usr/bin/mysql_secure_installation Switch to unix_socket authentication [Y/n] Y Change the root password? [Y/n] Y #rootのパスワードの設定 New password: Re-enter new password: #パスワードを再指定 Remove anonymous users? [Y/n] Y # 匿名ユーザを削除 Disallow root login remotely? [Y/n] Y # root ユーザでのリモートからのログインを禁止 Remove test database and access to it? [Y/n] Y # test データベースを削除 Reload privilege tables now? [Y/n] Y # 権限テーブルをリロード
(3)Zunuy前提パッケージをインストール
Znunyをインストールするためには、前提として必須Perlモジュールがあります。まずは、rpmをインストールします。
# dnf -y install gcc # dnf -y install epel-release # dnf -y install httpd-devel # dnf -y install perl-Convert-BinHex # dnf -y install "perl(DBD::mysql)" # dnf -y install "perl(Text::CSV_XS)" # dnf -y install procmail # dnf -y install perl-core # dnf -y install "perl(Authen::NTLM)" # dnf -y install "perl(Authen::SASL)" # dnf -y install "perl(XML::Parser)" # dnf -y install "perl(XML::LibXSLT)" # dnf -y install "perl(Net::LDAP)" # dnf -y install "perl(Encode::HanExtra)" # dnf -y install "perl(ModPerl::Util)" # dnf -y install "perl(Net::SMTP::SSL)" # dnf -y install "perl(Net::DNS)"
(4)CPANからPerlモジュールをインストール
rpmが存在しないPerlモジュールは、CPANからインストールします。
# cpan install 'DateTime' # cpan install 'Moo' # cpan install 'Mail::IMAPClient' # cpan install 'Crypt::Eksblowfish::Bcrypt' # cpan install 'JSON::XS' # cpan install 'YAML::XS' # cpan install 'Template' # cpan install 'CSS::Minifier::XS' # cpan install 'JavaScript::Minifier::XS' # cpan install 'Jq' # cpan install 'Spreadsheet::XLSX'
(5)Znuny 6.2.1をインストール
Znuny 6.2.1をインストールします。
# cd /opt # wget https://download.znuny.org/releases/znuny-latest.tar.gz # tar zxvf znuny-latest.tar.gz # cp -r znuny-6.2.1 /opt/otrs # useradd -d /opt/otrs -c 'Znuny user' -g apache -s /bin/bash -M -N otrs # cp /opt/otrs/Kernel/Config.pm.dist /opt/otrs/Kernel/Config.pm # /opt/otrs/bin/otrs.SetPermissions.pl Setting permissions on /opt/otrs
(6)Perlモジュールのインストール確認
不足しているPerlモジュールがないかを確認します。
# /opt/otrs/bin/otrs.CheckModules.pl -list o Apache::DBI......................ok (v1.12) o Apache2::Reload..................ok (v0.13) o Archive::Tar.....................ok (v2.30) o Archive::Zip.....................ok (v1.60) o Crypt::Eksblowfish::Bcrypt.......ok (v0.009) o CSS::Minifier::XS................ok (v0.13) o Date::Format.....................ok (v2.24) o DateTime.........................ok (v1.54) o DateTime::TimeZone.............ok (v2.51) o DBI..............................ok (v1.641) o DBD::mysql.......................ok (v4.046) o DBD::ODBC........................Not installed! (optional - Required to connect to a MS-SQL database.) o DBD::Oracle......................Not installed! (optional - Required to connect to a Oracle database.) o DBD::Pg..........................Not installed! To install, you can use: 'yum install "perl(DBD::Pg)"'. (optional - Required to connect to a PostgreSQL database.) o Digest::SHA......................ok (v6.02) o Encode::HanExtra.................ok (v0.23) o IO::Socket::SSL..................ok (v2.066) o JavaScript::Minifier::XS.........ok (v0.15) o Jq...............................ok (v0.01) o JSON::XS.........................ok (v4.03) o List::Util::XS...................ok (v1.49) o LWP::UserAgent...................ok (v6.53) o Mail::IMAPClient.................ok (v3.43) o IO::Socket::SSL................ok (v2.066) o Authen::SASL...................ok (v2.16) o Authen::NTLM...................ok (v1.09) o ModPerl::Util....................ok (v2.000011) o Moo..............................ok (v2.005004) o Net::DNS.........................ok (v1.15) o Net::LDAP........................ok (v0.66) o Net::SMTP........................ok (v3.11) o Spreadsheet::XLSX................ok (v0.17) o Template.........................ok (v3.009) o Template::Stash::XS..............ok (undef) o Text::Diff::FormattedHTML........ok (v0.08) o Text::CSV_XS.....................ok (v1.40) o Time::HiRes......................ok (v1.9758) o XML::LibXML......................ok (v2.0132) o XML::LibXSLT.....................ok (v1.96) o XML::Parser......................ok (v2.44) o YAML::XS.........................ok (v0.83)
(7)Znunyの設定、起動
Znunyのコンフィグをコピーします。
# cp /opt/otrs/scripts/apache2-httpd.include.conf /etc/httpd/conf.d/zzz_otrs.conf # cd /etc/httpd/conf.modules.d/ # cp -ip 00-mpm.conf 00-mpm.conf.org # sed -i '/^LoadModule mpm_event_module modules\/mod_mpm_event.so/s/^/#/' /etc/httpd/conf.modules.d/00-mpm.conf # sed -i '/^#LoadModule mpm_prefork_module modules\/mod_mpm_prefork.so/s/^#//' /etc/httpd/conf.modules.d/00-mpm.conf
Apache、Znunyを起動します。
# systemctl restart httpd # systemctl enable httpd # systemctl list-unit-files -t service | grep enabled
(8)Zunuy初期設定
①ブラウザから次のURLにアクセスしてZnuny初期設定画面を表示させて、「次へ」を押下します。
http://<ホスト名またはIPアドレス>/otrs/installer.pl
②[ライセンスに同意する]を押下します。
③そのまま「次へ」を押下します。
④rootのパスワードを入力して、[データベース設定をチェック]を押下します。
User : root
Password : 設定したパスワード
Host : localhost
Type : MySQL
⑤そのまま「次へ」を押下します。
⑥「次へ」を押下します。
⑦以下を入力して、「次へ」を押下します。
システムID: そのままでOKです。
FQDN: 任意の値を入力します。
管理者メールアドレス: 任意の値を入力
組織: 任意の値を入力
ログモジュール: シスログ
規定の言語: 日本語
MXレコードのチェック: はい
⑧メールの設定は後でやれるので、「この手順を飛ばす」を押下します。
⑨これでインストール完了です。
(9)Znunyにログイン
ブラウザから次のURLにアクセスして、ログイン画面が表示される。
http://<ホスト名またはIPアドレス>/otrs/index.pl
次の初期管理者IDとデフォルトのパスワードでログインできることを確認する。
ID: root@localhost
パスワード: ※先ほど生成されたパスワードでログインします。
(10)Znunyデーモンを起動
# su - otrs // otrsデーモンを起動 $ /opt/otrs/bin/otrs.Daemon.pl start // otrsユーザーのcronを登録 $ /opt/otrs/bin/Cron.sh start
これまでZunuyについて以下の解説をしてきました。
第1弾: Znuny 6.2.1インストール手順 →こちら
第2弾: Znunyの様々なWebインターフェース →こちら
第3弾: Znunyの顧客ユーザーのユーザー管理 →こちら
第4弾: Znunyの開発ロードマップ →こちら
第5弾: Znunyのアドオンのインストール →こちら
第6弾: 高機能なZnunyのメール送受信機能 →こちら
第7弾: チケット管理のメール送受信の設定 →こちら
第8弾: チケット管理のキューの設定 →こちら
第9弾: ノンプログラミングでフィールドを追加 →こちら
第10弾: テンプレートの作成 →こちら
第11弾: メール通知の設定 →こちら
第12弾: ドロップダウン形式のフィールドを抽出表示 →こちら