2021/12/09 桜井耕造
Znunyの顧客ユーザーのユーザー管理
Znunyでチケット管理(問合せ管理)をするときは、必ず顧客ユーザーをセットする必要があります。この顧客ユーザーは事前にシステムに未登録(メールアドレスを手入力)でも使用できますが、事前に顧客ユーザーが登録されていれば、選択して顧客ユーザーをセットするだけになります。尚、メールを受信したときは、送信元メールアドレスから顧客ユーザーをチケットに表示してくれます。
顧客ユーザーが顧客Webインターフェースにログインしてチケット(問合せ)を作成する場合は、事前に顧客ユーザーを登録し、顧客ユーザーにIDとパスワードを知らせる必要があります。顧客Webインターフェースを利用することで、チケットの進捗やFAQなどを共有することが出来て、「問合せをする前にFAQを見て下さい」というように問合せ数の削減に寄与させることが出来ます。
しかし、顧客ユーザーの管理は結構煩わしいです。顧客ユーザーの追加、組織変更などによる顧客ユーザーの更新、退職などによる顧客ユーザーの無効化、問合せ種別やFAQ記事などの参照権限の変更...などのZunuyの変更作業が発生します。数十人の顧客ユーザーであれば、手動でも管理できますが、1000人、10000人の顧客ユーザーが存在している場合は、自動化させる必要性があるかと思います。そのようなエンタープライズで利用するために顧客ユーザーをユーザープロビジョニングについてご紹介します。
以下の画像は、ディフォルトの顧客ユーザーの追加画面です。フィールドは、ダイナミック・フィールドなどで自由に追加することも可能です。
当社で実績のあるユーザープロビジョニングは、次の2つとなります。詳細はそれぞれの解説をご参照下さい。
①LDAPで取得してインポート
②CSVファイルからインポート
①LDAPで取得してインポート
当社のいつくしまアドオン(CusotmerLDAPSync)を活用することで、新規開発せずに導入することが出来ます。ActiveDirectory、若しくはLDAPに登録されているユーザー情報をZnunyの顧客ユーザーに自動的にインポートする機能です。
以下の画像のように設定項目はそれほど多くなく簡単です。取得する顧客ユーザーは、「検索対象DN」配下をごっそり持ってきます。顧客ユーザーのグループ分けとして、「顧客」をZnunyでは指定する必要がありますが、一律登録ではない場合、OUで分別することが出来ます。これは「顧客企業にOUを使用」で指定します。他の細かい設定はシステム設定で出来ますが、ここでは割愛します。実行時間はシステム設定で指定して、一括取得する仕様となっています。
②CSVファイルからインポート
ActiveDirectoryやLDAPと連携出来ない場合の手法になります。大抵のシステムでは、システム内にあるユーザー情報をCSVファイルに出力できることが多いかと思います。このCSVファイルを他システムからZnunyサーバに伝送し、インポートすることで顧客ユーザーの自動反映を実現します。この機能はパッケージ化されておらず、CSVファイルのカラム内容、差分か全件か、各種フラグ有無などにより、フォーマットが違ってきますので、個社ごとに個別で開発する必要があります。当社では数件実績があるイメージ図をご紹介します。
上記の顧客ユーザーの情報がを自動的に反映させることで、メールで受信したときは、メールアドレスから顧客の情報をチケットに表示させることが可能になり、問合せ対応を円滑に行えるようになります。
これまでZunuyについて以下の解説をしてきました。
第1弾: Znuny 6.2.1インストール手順 →こちら
第2弾: Znunyの様々なWebインターフェース →こちら
第3弾: Znunyの顧客ユーザーのユーザー管理 →こちら
第4弾: Znunyの開発ロードマップ →こちら
第5弾: Znunyのアドオンのインストール →こちら
第6弾: 高機能なZnunyのメール送受信機能 →こちら
第7弾: チケット管理のメール送受信の設定 →こちら
第8弾: チケット管理のキューの設定 →こちら
第9弾: ノンプログラミングでフィールドを追加 →こちら
第10弾: テンプレートの作成 →こちら
第11弾: メール通知の設定 →こちら
第12弾: ドロップダウン形式のフィールドを抽出表示 →こちら