2014/11/03 桜井耕造
IT資産管理ソフトウェア(OCS Inventory NG)の紹介
<IT資産管理ソフトウェア: OCS Inventory NGの紹介>
前回に引き続き、サーバの構成情報を取得できるオープンソースを紹介します。OCS Inventory NG(Open Computers and Software Inventory Next Generation)は、ハードウェアのインベントリ情報を自動で取得するIT資産管理ソフトウェアです。本ソフトウェアは、2001年よりフランスのOCS Inventory Teamにより開発をしており、オープンソースとしてGPL v2ライセンスで公開されています。OTRSのようなITILソフトウェアでは、構成管理を自動で取得する機能は有しておりませんので、このようなソフトウェアと連携して、ITILツールで管理させると管理が楽になるかと思います。
OCS Inventory NG: http://www.ocsinventory-ng.org/
以下のサイトより、使用感を確認することが出来ます。(英語)
デモサイト: http://www.ocsinventory-ng.org/en/demo/
(1)OCS Inventory NGの機能紹介
OCS Inventory NGで実現できる機能を紹介します。
?取得できるインベントリ情報
タイプ: 物理サーバ、仮想サーバ
論理デバイス: リムーバル、ハードディスク、CDドライブ、ネットワーク、RAM
ファイルシステム: FAT、FAT32、NTFS、EXT3、EXT4
OS: OSバージョン、ユーザ情報、登録された会社、登録された所有者、登録製品ID
ソフトウェア: 名前、発行元、バージョン、言語、アーキテクチャー(32bit or 64bit)
メーカー情報: メーカー、説明、タイプ、シリアル番号
メモリの使用状況
NICの情報やホスト名
※残念ながらコンフィグの取得は出来ませんので、getinfoを活用すると良いです。
?Web管理者コンソール
?Webサービス(SOAPインターフェース)
・OTRSやCMDBuildなどのITILツールと連携して構成管理することが出来ます。
開発ドキュメント:http://wiki.ocsinventory-ng.org/index.php/Developers:Web_services
?APIの提供
?ネットワークスキャン
(2)OCS Inventory NGのアーキテクチャー
インベントリ情報のエージェントとサーバ間の通信は、HTTP/HTTPSプロトコルが使用されています。全ての通信は、ネットワークトラフィックの平均値を減らすためにZlib圧縮されたXMLフォーマットになっています。取得したインベントリ情報は、データベース(MySQL)に格納されます。
?導入パッケージ
・Apache 1.3.33以降又はApache 2.0.46以降
mod_perl 1.29以降
mod_php 4.3.2以降
・PHP 4.3.2以降(ZIP及びGD supportを有効)
・Perl 5.6以降
Perlモジュール XML:: Simple 2.12以降
Perlモジュール Compress::Zlib 1.33以降
Perlモジュール DBI 1.40以降
Perlモジュール DBD::Mysql 2.9004以降
Perlモジュール Apache::DBI 0.93以降
Perlモジュール Net::IP 1.21以降
Perlモジュール SOAP::Lite 0.66以降
・MySQL 4.1.0 (InnoDBエンジンを有効)
本ソフトウェアも弊社で導入実績あるソフトウェアです。今後、インストール手順なども公開していこうと思います。