2024/07/30 平見知久
OTOBO 11.0の新機能 – ダイナミックフィールドのLens型
OTOBO 11.0ではダイナミックフィールドで新しいタイプ(型)が利用可能となっています。本記事は 「OTOBO 11.0の新機能 ー ダイナミックフィールドのスクリプト型」 の続きとなります。
新しいタイプ(型)の2つめとして、Lens型を紹介します。
Lens型ではあるダイナミックフィールドを指定して、そのダイナミックフィールドの型がさらにダイナミックフィールドを持つ場合に、その値を表示させることができます。
少しわかりにくいので実際の設定例で説明します。
まず、チケットに2つダイナミックフィールドを用意します。
・ 関連チケット (relTicket) – チケット型
・OSバージョン(osversion) – 本文(文字列)型
加えて、Lens型のダイナミックフィールドを作成します。
・関連チケットOSバージョン(relOSversion) – Lens型
・The referenced dynamic field : relTicket
・The attribute of the referenced object : osversion
作成できたら、チケットを起票します。
1件目のチケットはタイトル「関連チケット」とし、OSバージョンに「Windows 12 24H2」を設定します。
2件目のチケットはタイトル「Lens型確認用チケット」とし、関連チケットとして先ほどの「関連チケット」を設定します。
この状態で「Lens型確認用チケット」を確認すると、”関連チケットOSバージョン”として、関連チケットのOSバージョンである、「Windows 12 24H2」が表示されます。
通常ですと「関連チケット」を開いて確認しなければならない「OSバージョン」の値が「Lens型確認用チケット」のダイナミックフィールドであるかのように参照出来ていることがわかります。
図にすると以下のような形です。
このように、参照先をたどってその参照相手が持っている値を表示するのがLens型の機能になります。
一見とっつきにくいですが、うまく用途にハマると余計な1クリックを省略でき、チケットの管理がしやすくなる機能ではないかと思います。今回はチケット-チケットの例でご紹介しましたが、ある意味構成管理機能との連携を想定して追加された機能とも言えますので、構成管理機能が正式リリースしたらまた取り上げたいと思います。