2017/02/13 平見知久
Docker Hubで公開しているOTRSのイメージを最新版に更新しました。
前回更新が11月下旬でそこから2つバージョンアップが入って、5.0.14から5.0.16への更新となります。
現状ですとだいたい月1回程度のペースでのリリースが行われています。マイナーリリースということもありますが、比較的活発に更新が行われているのが見て取れるかと思います。
バグFIXが中心ですので評価する分にはそこまで影響ないかと思いますが、無理に古いバージョンを使用するメリットもないと言ったところでしょうか。
2017/02/06 桜井耕造
<レポート作成プログラム(Report Generator)>
作成したレポートを指定した日時に実行し、そのレポートを該当者に添付してメールする機能です。手動で実行すればレポート出力は出来ますので、このような方にメリットがあります。
<メリット>
・レポート作成の手間を省きたい方
・サーバの負荷を軽減させたい方
日中に数多くの担当者がレポート出力の処理するとメモリを消費して、OTRSの性能悪化に繋がります。従って、夜間にレポート作成を実行するなどの設定を入れることで、負荷分散として使うことができます。
この機能は、次の操作で利用が可能です。「OTRS Business Solution」へのアップグレードすることが前提です。
<利用手順>
①OTRS Business Solutionへアップグレード
②レポートの作成
③「Report Generator」の設定
<Report Generatorの定義>
①「レポート」→「レポート(OTRS Business Solution)」を選択。
②次のようにレポートを自動で実行する情報を設定します。
・実行したい日時(cron形式で記述できるので、繰り返し可能です。)
・メールの表題、本文
・メールの宛先
・添付するレポート
2017/01/30 桜井耕造
<OTRS Bussiness Solutionにアップグレード>
OTRSには、「OTRS Bussiness Solution」という商用版があります。商用版には、フリー版にない
次の機能が追加されています。
①チャット(Chat)
②Web会議(Video and Audio Calls)
③レポート作成プログラム(Report Generator)
④チケットのタイムライン(Timeline view in ticket zoom)
⑤ダイナミックフィールドデータへコンタクト(Dynamic Field “Contact with Data”)
⑥ダイナミックフィールド用データベース(Dynamic Field “Database”)
⑦SLA選択ダイアログ(SLA Selection Dialog)
⑧チケット添付表示(Ticket Attachment View)
商用版は、弊社のOTRS保守サポートと契約することで利用することが可能です。詳しくは、こちらのホームページを見て頂くか、お問い合わせ下さい。
OTRSの商用版を利用する時は、次の手順で設定します。
①フリー版でOTRSを構築
②OTRS IDを登録
③OTRS Bussiness Solutionにアップグレード
OTRS Bussiness Solutionにアップグレードすると、フリー版の黒色の背景のスキンから、次の画面のようにOTRS Business Solution™ のスキンに変更されます。右上のロゴを変更されている方は、継承されず、以下のような画面になってしまうので、注意下さい。
今後、OTRS Bussiness Solutionの機能の紹介をしていきたいと思いますが、今すぐに
確認されたい方は英語版であれば、以下のマニュアルで確認できます。
http://otrs.github.io/doc/manual/otrs-business-solution/stable/en/html/index.html
ちなみに商用版からフリー版にダウングレードすることも可能です。
2017/01/23 桜井耕造
<チケット・フォーム(Ticket Forms)>
チケットを作成するときにタイトルや本文に自由記述で入力するだけではなく、後々管理しやすいように別のフィールドを設けて管理したいという要求はあるかと思います。OTRSでは、管理項目をDF(ダイナミック・フィールド)の機能でGUIから追加したり、本文欄のテンプレートを用意して、入力の作業効率を良くする機能があります。しかし、オープンソースとして公開されているOTRSでは、チケットの作成画面は1つの入力画面しか利用できません。つまり、業務やサービスにより入力する画面を作成することはできません。
そのような時に「チケット・フォーム(Ticket Forms)」のOTRS Bussiness Solutions(有償アドオン)をインストールすることで、複数の画面を作成できるようになります。
このアドオンは、タイプとサービスの管理項目の組み合わせにより、入力画面テンプレートを適用することになります。画面のイメージは以下の画像をご参照下さい。(顧客Webインターフェース、担当者Webインターフェースともに適用可能です。)
2016/12/12 桜井耕造
OTRSの開発元OTRS AGはドイツに本社がありますが、グローバルに支社を持っている。主にアジア圏をサポートしているのが香港にあるOTRS Asia Ltd.です。弊社からの問い合わせで、ドイツの営業時間外は、OTRS Asia Ltd.が対応していて米国の支社も含めて24時間体制でサポートできる仕組みのようです。今回、香港で2016年12月5日(月)にアジア圏でOTRSの事業をしている企業が集まるイベントとOTRS技術セミナーに招待され行ってきた。5年前に訪問した時に、そのうちにアジア圏のOTRS事業会社を集めてイベントをしたいと言っていたことが実現した形です。
OTRS Asia Ltd.のオフィスは、地下鉄(MTR)の港島線の金鐘駅から徒歩8分ほど行ったところにあるThree Pacific Placeビルの3Fにあった。日本と同様にフロントで受付をして、ゲート中に入るためのIDカードをもらい入館する。日本人の場合、パスポートがないと入館できない。
OTRS Asia Ltd.の場所: Three Pacific Place Level 3, 1 Queen’s Road East Admiralty Hong Kong
フロアの一部屋がオフィスとなっていた。今回は、新オフィスとしてのお披露目の場でもあった。
イベントには、ドイツのOTRS AG本社をはじめとして、次の企業の方から参加された。
・OTRSグループのOTRS Asia Ltd.(中国の香港)
・OTRSグループのOTRS Sdn Bhd.(マレーシアのクアラルンプール)
・OTRSパートナーのアイオーアーキテクト(日本)
・roedl & partner cpa limited(中国の香港)
・PCCW Teleservices(中国の香港)
・ADVANCE BUSSINESS INFORMATION SDN BHD(マレーシアのクアラルンプール)
・西安点通软件(中国の西安)
・会社名は不明(インド)
イベントの内容は、以下のURLにあるようなアジェンダ通りではなく、2016年11月にリリースしたOTRS5sの新機能説明が中心だった。この内容に関しては、過去にオープンフォーラム関西で紹介した内容とあまり変わりがないので、その資料をご参考下さい。このイベントを動画撮影させて頂きましたので、イベント等でご紹介する予定です。
<イベントのURL>
http://pg183.infusionsoft.com/app/hostedEmail/2516540/b84bfd9b3bbf70f9
2016/12/05 平見知久
11/11,12日と関西オープンフォーラムに出展しました。たくさんのご来場ありがとうございました。
その際に、Xoxzo社(http://www.zoxzo.com/)の方とお話しする機会がありました。Xoxzo社さんはSMSや電話の発着呼等、クラウドテレフォニーの領域のサービスをされている会社さんです。
連携やユースケースなどをお話ししていたのですが、ふと思いついてノリと勢いでOTRSと連携させてみましたのでご紹介します。
もうピンと来た方の方が多いかもしれませんが、OTRSではチケットの状態変更(新規作成やエスカレーション等)のタイミングでeメールによる通知が行われますが、ものによってはもっと強力に通知をしたいというケースがあるかと思います。例えば特に重要なお客様からの問い合わせですとか、緊急度の高い問い合わせなどです。
OTRSとXoxzoのクラウド・テレフォニープラットフォームを連携させることで、こういった重要なチケット発生時に担当者にメールだけでなくSMSや電話による通知が可能となります。
厳密に言いますとOTRS自身もSMSの機能は持っています(Mobile Communication & Transparent Processes)。ただ、有償のアドオンであるOTRS Business Solutionとなりますし、発信も日本国内からとはいきません。
日本に強いサービサーのサービスを利用するのもありなのではないでしょうか。
ということで実行例をお見せします。
まずはお客様から問い合わせが発生します。例によってDockerHubに公開しているOTRSイメージを使いましたのでお客様はwebmailで窓口にメールを投げます。
しばらくするとOTRSがメールを取り込み、自動的にチケットを起票します。このタイミングでOTRSのイベントトリガー(管理用ジョブ)の機能を使用して通知用のコマンドをキックしています。
コマンド内ではOTRSのチケット情報を取得し、タイトルをクラウド・テレフォニープラットフォームのAPIを使ってSMSのリクエストを投げています。
結果、私の手元の携帯にSMSメッセージが届きました。今回はサクッとチケットのタイトルだけを通知させましたが、必要ならチケット内の任意の情報をメッセージ中に埋め込むことが可能です。
今回はコンセプトが見たいだけでしたので送信先やメッセージは決めうちにしましたが、電話番号はOTRSの担当者データの携帯番号を参照させたり、宛先をキューを読み書きできる担当者にする等、色々とカスタマイズは可能です。また、通知するタイミングは管理用ジョブ登録時に条件設定ができますので、特定キューのみSMS通知とか特定優先度のみ通知といった設定はWebUIから設定・変更ができます。
また、今回はSMSで送りましたが、APIがあれば比較的簡単に連携できますので、例えばLINEとか、Slack等にも応用は可能だと思います。
実際に運用できるレベルにするとなるとエラー処理やバーストへの考慮、課金額の考慮などやらなければならないことは色々あるかとは思いますが、こういったことも可能なんだということをご認識いただけると幸いです。
2016/11/21 平見知久
OTRS Helpdeskのバージョンアップに伴い、ITSMのDocekrイメージも更新しました。
https://hub.docker.com/r/hirami/otrs5_itsm_jp/
Free版では5から5sへの更新はバグフィックスレベルの修正がほとんどでしたが、唯一の目玉機能としてカレンダー機能が追加になっています。こちらもDockerイメージに追加しています。
カレンダー機能は厳密にはITSMの機能というよりはHelpdeskの拡張という位置付けなのですが、helpdeskのほうのイメージはできるだけシンプルにしたかったということもあり、ITSMの方に追加しています。
一点、同じくFAQ機能ですが、なぜか公開レポジトリから削除されているため、一応Dockerイメージでも削除しています。こちらについては再度公開されたら追加する予定です。
OTRS Portalの方には引き続き公開されていますのでFAQ機能を確認したい場合には手動で追加してあげてください。
セキュリティ上問題があって公開を止めたという感じではなさそうですのでアップロードミスかもしれません。
2016/11/14 平見知久
「OTRSで担当者を追加する」の記事では担当者について説明しました。今回はOTRSの中で重要な概念であるキューについて紹介します。
新規にOTRSを導入しようとされるお客様でも「キュー」と言われると「??」となる場合が結構多いですが、簡単に言ってしまうとサポート窓口、サポートチームといったところでしょうか。
ヘルプデスクでは複数の窓口を持っていることが多いのではないかと思います。製品サポートであればそれぞれの製品ごとであったり、運用窓口であれば、アプリ毎、場合によってはインフラチームもあるかもしれません。それぞれのチームには複数のメンバーがいて、場合によっては掛け持ちで複数のチームで仕事をしている人もいるでしょう。この窓口がキューに相当します。
OTRSでは複数のキューを作ることができ、担当者は複数のキューを担当することができます。
問い合わせのメールはOTRSの設定に従って自動振り分けされ、いずれかのキューに入ります。
OTRSはメールの情報を元にそのメールが新規の問い合わせなのかを識別し、もし新規の問い合わせであれば新しいチケットとして起票しますし、既存の問い合わせの続きであれば該当するチケットに紐付けを行います。
担当者が返信する場合、そのキューに設定されているアドレスがFromとして使用されます。これは担当者が何人いようとも、窓口としては1つという考え方に基づいています。
メーリングリスト等でサポートをする場合、最初に答えた人が大体チケットのクローズまで持っていく場合が多いと思います。これに対してOTRSでは基本的には1つのチケットをチームとして対応するという考え方になっています。このため返信は各担当者のアドレスではなく、窓口のアドレスで行われるわけです。
説明が長くなってしまいました。キューの設定をチラッとだけ見てみましょう。キューは「管理」→「キュー」で設定します。今回はOTRS初期設定であるRawキューの設定項目を見てみましょう。
実際の設定画面はこちらです。ちょっと小さくなってしまいましたので拡大して見てください。すでにOTRSを触られている方は実際の画面を見ながらでも構いません。
「親キュー」はキューを階層構造にする際に使用します。例えば、ある製品サポートの中で一次受け付けと開発等、キューの中でもさらに細かい役割分担を行う場合に階層構造を取ることがあります。
「グループ」はそのキューに対するアクセス権限の制御に使用します。OTRSのアクセス制御機構はかなり細かいため、稿を改めて説明したいと思います。
「ロックの解除期限」、これは慣れないと分かりにくいかもしれません。
先ほどOTRSでは1つのチケットをチームとして処理するという話をしましたが、この場合、同じチケットの対応を複数の人が行ってしまう可能性があります。それを防ぐためOTRSではチケットのロックという仕組みがあります。ただ、ある担当者がロックをかけたままお休みに入ってしまったりすると対応ができなくなってしまいますので一定期間たったらロックを解除して他の担当者が対応を引き継げるようにする設定となります。
「エスカレーション」は放置されているチケットについて警告する機能です。
新規チケットが作成されてから一定時間経過後、お客様の返信があってから一定期間経過後、チケットが作成されてから一定期間後に担当者に警告が行くように設定可能です。
「フォローアップ・オプション」「フォローアップ後にチケットをロック」は画面の説明の通りです。
「システムアドレス」も説明の通りですが、このアドレスがお客様から見える窓口のFromアドレスとなります。
「挨拶文」「署名」はいわゆるテンプレートです。
「カレンダー」はエスカレーション機能を使う際に使用します。別途営業時間を指定することで、エスカレーションの時間を営業時間換算で計算してくれるようになっています。例えば平日9時-17時の営業時間というカレンダーを指定した状態で16時に着信、エスカレーションは2時間後の場合、警告はその日の18時ではなく、翌日の10時に警告が来るようになります。
今回はキューについて見ていきました。キューはOTRSの中核とも言える概念になりますので、OTRSの設計を行う上でもかなり重要なポイントです。自社であればどういう風なキューを作るといいのか、などと考えながら評価していただければと思います。
2016/11/07 森未英
OTRSのチケットの管理項目はダイナミックフィールドを用いて、柔軟に追加編集が可能です。
それより開発者向けの方法ではありますが、顧客ユーザに関しても属性の追加や表示設定を割合簡単に行うための
アーキテクチャが用意されています。
ここでは、実際に顧客ユーザに「地域区分」という属性を追加する手順を示します。
① 顧客ユーザテーブルcustomer_userに「地域区分」を格納するカラムを追加します。
ALTER TABLE customer_user ADD area VARCHAR (25);
② Kernerl/Config.pmに顧客属性の定義を上書き定義します。
Config.pmはほぼ空で、Kernel/Config/Defaults.pmの定義を上書きする動きとなります。
ですから、Defaults.pmより修正したい箇所をコピーしてConfig.pmに修正後の定義を行います。
顧客ユーザの属性であれば、まず下記の範囲をコピーします。
$Self->{CustomerUser} = { Name => 'Database Backend', Module => 'Kernel::System::CustomerUser::DB', Params => { 〜省略 〜 Map => [ # note: Login, Email and CustomerID needed! # var, frontend, storage, shown (1=always,2=lite), required, storage-type, http-link, readonly, http-link-target, link class(es) 〜省略 〜 [ 'UserFax', Translatable('Fax'), 'fax', 1, 0, 'var', '', 0 ],
③ Config.pmに顧客属性の定義を追加します。
このあたりに、地域区分を表す属性定義を追加します。定義は以下のルールで記載してください。
[変数名, 画面ラベル, DBカラム名 ,表示, 必須, 型, http-link-target, readonly]
※表示:1=>常に表示、必須:1=>必須, 型:var=>文字列、int=>数値, readonly:1=>更新不可
[ 'UserArea', '地域', ‘area', 1, 1, 'var', '', 0 ], →ここを追加
ここで、顧客ユーザ編集画面を開くと、地域という属性が追加されていることが確認できます。
さらに、プルダウンで値を選択できるようにしたいので、
Selectionsのエリアに変数名と値の組みの形式で、選択肢を定義します。
Selections => { UserArea => { 'east' => '東日本事業部', 'west' => '西日本事業部', 'south' => '九州事業部', },
2016/11/01 平見知久
Dockerイメージで公開しているOTRSのデモ版ですが、OTRSのバージョンを5sに更新しました。
詳細機能については確認の後ラボノートで公開予定です。
扱いとしては5.0.14となっていますので、OTRS 5.0のマイナーバージョンアップという扱いとなります。
# 2つ飛ばしになります。すいません…
# 5.0.12はバグFIXとタイ・インドネシア語を含む翻訳の反映にログ出力周り、5.0.13はバグFIXですので評価する分についてはそれほど影響ないと思います..
ただし、Security Advisaryが出ていますので運用は5s(5.0.14)推奨です。
Release Notes: OTRS 5 Patch Level 12
Release Notes: OTRS 5 Patch Level 13
Release Notes: OTRS 5s
イメージはDocker Hubより取得できます。
ITSMは..頑張ります..
2016/10/24 平見知久
OTRSでは様々な追加機能が用意されています。これらは OTRS Business Solution という形の有償アドオンとなっています。
その中からTicketAllocationというアドオンを紹介します。
OTRS標準の考え方では、新しいチケットはキューに入り、手の空いた担当者がキューから担当するチケットを選んで処理していくと言った形をとります。全体としてはチケットには初回応答期限が設定されており、浮いたチケットについては警告され処理を促すと言った考え方です。
その一方で、新しいチケットについてはとりあえず誰かをアサインしておき、手に余るものはコミュニケーションによって調整すると言ったスタイルの方が適切な場合もあります。TicketAllocationアドオンを導入・設定すると、新規チケットには自動的に担当者がアサインされるようになります。
関連した機能として、担当者に中心的に対応するcompetence(強み・得意分野)と呼ばれる情報を追加することにより、例えば優先度が高のものはこの人に優先的にアサインすると言った設定も可能です。
TicketAllocationは弊社からもサブスクリプション契約を結んでいただくことで提供可能となっています。
もしこう言った機能が必要な場合にはご検討ください。
2016/10/17 桜井耕造
<ポップアップ通知(TicketNotificationPopups)>
OTRSの通知機能は、基本的にメール通知が標準機能となっています。メールではなく、クライアントPCにポップアップさせるためには、「TicketNotificationPopups」というOTRSビジネス・ソリューションをインストールすることで実現できます。
このポップアップの機能を簡単に紹介します。
(1)ポップアップ方式は2つあります。
・オーバレイ表示(OTRS画面上に小さく通知ポップアップを表示)
・新規Window表示(新規でWindowをホップアップさせて表示。通知内容を詳細に表示できる。)
(2)ポップアップ時に通知音声を出す。
・デフォルトで用意されている音声を出力する。
(3)ホップアップ対象
・ポップアップできるイベントは、「管理」→「チケット通知」で作成した通知文が対象となりますので、チケット作成時、更新時をトリガーに様々な条件がマッチした場合に動作させることが可能です。
(4)通知文章
・ポップアップする通知文章は問い合わせのURLを入れたり、自由にカスタマイズ可能です。
2016/08/29 平見知久
Dockerイメージの場合でも、手でインストールした場合でも最初に作成したroot@localhostアカウントでログインすると、「スーパーユーザーで作業するな!」とOTRSに怒られてしまいます。
実際のところ全員が同じアカウント使い回すのは色々と問題ありますので、OTRSインストールしてまず最初にするのはユーザの追加でしょう。ということで担当者の追加について少し説明したいと思います。
OTRSではユーザは大きく分けて2種類あります。
一番目はヘルプデスクの中の人。サポートする側の人ですね。OTRSではエージェントもしくは担当者と呼んでいます。
二番目はサポートされる側の人です。OTRSでは顧客ユーザーと呼んでいます。
「あれっ?」と思われたかもしれませんが、実はOTRSには問い合わせたチケットの状態を自分で確認するためのセルフサービスの機能が用意されています。顧客ユーザについてはまた稿を改めてご紹介します。
ということで今回は担当者の追加方法についてです。
担当者を追加するには管理画面の担当者管理から行います。
あ、Dockerイメージを使う場合には事前にotrs5_helpdesk_jpを最新版に更新しておいてください。
担当者の追加を押すと追加画面が表示されます。
ユーザ登録にしては項目多くて面喰らうかもしれませんが、
姓名・アカウント名・パスワード・メールアドレスあたりを登録すればOKです。
メールアドレスについては最新版のDockerイメージだとagent01〜agent05@eval-mail.local.domainを用意していますのでそれを使うと良いでしょう。
アカウント作成すると、「担当者-グループの関連性の管理」の画面が表示されます。
これはいわゆるアクセス権限制御の画面となります。
管理者アカウントであれば、admin, stats, usersに「読み書き」を付与しておけば良いでしょう。一方で一般の担当者であれば、usersに「読み書き」を付与しておけば大体問題ないです。
一般の担当者でログインするとメニューから「管理」が消えるのが確認できると思います。
なお、通常の運用では初期スーパーユーザであるroot@localhostは基本使用せず、管理・設定は管理用のアカウントで行うのが定石です。というのはroot@localhostはOTRSのプログラム内部的に特別なアカウントとして処理されているため、権限系の細かい設定を行っていく場合作成した管理者アカウントとroot@localhostでは挙動が変わる場合があるためです。
私自身も「権限設定をしたけど反映されない。あれ?設定間違えたかな??」→「実はroot@localhostではその設定無視されます〜orz」と言ったことがあったりします。管理用の担当者を作って作業するようにしましょう。
さて、今回は担当者の作成と権限の初歩的な部分を見ました。実際にOTRSに業務を乗っける場合、なまじ細かい制御ができるため権限周りは結構考えることが多い部分だったりします。
特に変更管理やプロセス管理といった業務の場合、権限をどう切ってどう付与するかは正直厄介です。誰でも承認できたら大変ですし、承認後内容書き換えて…なんてのも困ります。
ヘルプデスクであれば多少はシンプルですので少し試行錯誤して感覚をつかんでおくことが後々役に立ちます。
2016/08/22 平見知久
OTRSでは各種操作権限はグループに紐付いており、エージェント(担当者)とグループの紐付けを行うことでエージェントに間接的に権限を付与します。
これは管理者権限も同様ですし、キューにアクセスできるかどうかも権限の一部ですので、どのエージェントがどのキューにアクセスできるかもグループとの紐付けで行います。
実運用の場合にはエージェントに対して複数のグループを紐付ける場合がほとんどですので、これをもっと簡単に管理するためにロールという概念が実装されていますが、これについてはまた別途ご紹介したいと思います。
通常エージェントとグループの紐付けは管理画面の「担当者-グループ」画面で行いますが、「間違って管理者権限消してしまった」「バッチでまとめて付与したい」等の理由で画面からでなく、コマンドラインから行いたい場合が時々あります。
OTRSでは色々な管理操作がコマンドラインからも実行できるようになっています。
例えばエージェントhiramiにadmin権限(管理者権限)を付与したい場合、OTRSのサーバにログインして以下のような操作を行います。
# su - otrs $ cd /opt/otrs/bin $ ./otrs.Console.pl Admin::Group::UserLink --user-name hirami --group-name admin --permission rw
コマンドはUNIXユーザのotrsで実行する必要があることに注意してください。
数が多いので全てはご紹介できないのですが、エージェントの追加やパスワードの初期化、チケットの(物理)削除等、管理上欲しい機能が集約されていますので実際に運用する際には一度眺めておくと良いかもしれません。
ちなみにですが、これらの管理コマンドはOTRS4では機能毎に個別のコマンドだったのですが、OTRS5からはotrs.Console.plのサブコマンドとしてまとめられています。できることについてはほぼ同じなのですがかなり感じが違いますのでご注意ください。
2016/08/01 平見知久
OTRSはヘルプデスクが発祥ですが、追加モジュールを導入することによりITILに基づく運用管理を行うことができるようになります。
これら運用管理系の追加モジュールを総称してITSMと呼んでいます。
ITSMの機能についてもお試しいただけるようにDockerHubにてDockerイメージを公開しました。
https://hub.docker.com/r/ioarchitectjp/otrs5_itsm_jp/
以下のようにしてITSM入りのOTRSをお試しいただけます。先に公開したotrs5_helpdesk_jpにITSMモジュールを追加したものですので、アカウント情報などについてはそちらのラボノートも参照ください。
取得方法・起動方法はhelpdeskの時とほぼ同じです。
# docker pull ioarchitectjp/otrs5_itsm_jp # docker run -p 8081:80 -d ioarchitectjp/otrs5_itsm_jp
ITSMでは以下の機能が追加されます。
・構成管理
・変更管理
・サービスレベル管理
・インシデント問題管理
また、Helpdeskの追加モジュールである以下のモジュールもついでに追加しています。
・FAQ
・アンケート(Survey)
・稼働時間管理
画面はITSMでの管理画面です。
ITSMなしの場合(Helpdesk)も並べておきます。画面上部のメニューの項目と、設定項目が増えているのが見て取れるのではないかと思います。
細かい使い方・機能紹介については追ってラボノートにてご紹介していく予定です。
2016/07/25 平見知久
Dockerイメージで公開しているOTRSのデモ版ですが、OTRSのバージョンを5.0.11に更新しました。
前が5.0.9でしたので1個飛ばしになってます。リリースノートは以下を参照ください(英語です)
Release Notes: OTRS 5 Patch Level 11
Release Notes: OTRS 5 Patch Level 10
OTRSは結構活発にアップデートされています。今回はマイナーバージョンアップですのでそれほど目立った変化はありませんが、どうせ試すなら新しいもので試したいですよね。
イメージはDockerHubから取得できます。
なるべく本家の更新についていけるように頑張ります。
あとはITSMモジュール等は鋭意追加していきたいところではあります。こちらはしばしお待ち下さい。
2016/06/27 平見知久
DockerHubで公開しているOTRS評価用のイメージですが、複数メンバーで機能強化したいということもあり、イメージのパスを変更しました。
旧: hirami/otrs5_helpdesk_jp
新: ioarchitectjp/otrs5_helpdesk_jp
位置付け的には私個人のレポジトリから、弊社の公式(?)レポジトリに移動という形になります。
既存のイメージでお試しされている分について影響は出ないと思いますが、今後OTRSの色々な機能を試せるような強化・改良は新の方に対して行われることになります。新のほうもよろしくお願いいたします。
2016/06/20 平見知久
DockerHubに公開しているDockerイメージを更新しました。今回の目玉はメール送受信機能がすぐに試せるようになっている点です。
OTRSはメールと連携させてこそその本領を発揮するアプリです。通常ですとメールアカウントを用意したりOTRS側の設定をしたりと一手間かかるのですが、事前設定済みのDockerイメージを使ってサクッと試してみてください。
まず最初にDockerイメージを取得もしくは更新してください。取得方法については以前ラボノートに書いた内容と変わっていません。そちらを参照してください。
まずはお客様からの問い合わせがあった(つもり)として、OTRSにメールを投げて見ましょう。
このイメージではウェブメーラーを同梱していますので、お使いのPCでの設定は不要です。
http://<DockerホストのIPアドレス>:8080/webmail
にアクセスしてログインしてください。IDはcust01、パスワードもcust01でログインできるようになっています。
ログインしたら、”Compose”を押してメールを作成してください。メールの宛先は、helpdesk@eval-mail.local.domain としてください。
このアドレスがOTRSに紐づけられている問い合わせ受付用のメールアドレスとなっています。
“Send”を押すとメールが送られます。
さて、いよいよOTRSの出番です。サポート担当者となった(つもり)で、OTRSにログインしてみてください。
http://<DockerホストのIPアドレス>:8080/otrs/index.pl
本当はちゃんとアカウントを作るのが正しい使い方なのですが、とりあえず今回は root@localhost でログインしてみましょう。初期のパスワードは otrs-ioa です。
どうですか? お客様からの問い合わせメールが届いているのではないかと思います。届いていないようでしたらしばらくお待ちください。OTRSでは定期的にメールをチェックして取り込むようになっています。5〜10分ほどかかる場合があります。
問い合わせメールはチケットとしてOTRS上に起票されています。届いたメールはOTRSが自動的に判断し、新規であれば番号が採番され、それ以降はチケット番号で管理することができます。
さて、問い合わせが来ているのですから返事をしないといけませんね。チケットを開いて、画面中央の”返信”を選択してください。プルダウンで”empty response”という項目があると思いますのでそれを選択すると、返答用のフォームが開きます。ブラウザによってはポップアップがブロックされる場合がありますので許可してください。
何か適当な文面を作って”メール送信”を押してみてください。
チケットに送信履歴が記録されます。
複数のメンバーでサポートをしている場合でも、いったい誰が、いつ、どんな内容をやり取りしたのかを一覧することができます。また、本記事では触れませんが、お客様への返信前にサポートメンバー内部で対応を協議したり、後ろに控えている二次受付メンバーにチケットの処理を任せたりといったことも可能です。
ここで一旦顧客に戻って、ウェブメーラーを開いてみてください。先ほどOTRSで送信した内容がメールとして届いていると思います。差出人はヘルプデスクのアドレスとなっていますので、途中まで対応していたメンバーがお休みといったような場合でも別の誰かが対応したりといったことが容易になっています。
このメールにさらに返信すると、OTRSはチケット番号を自動識別して、同一チケットに紐づけてくれます。実際に返信してみたり、別の新規メールを送ってみたりしてみてください。
また、Webメーラでアカウント cust02 パスワード cust02 で別のお客様となることもできます。
どんな見え方をするかを試してみるのも良いかと思います。
OTRSを使った問い合わせ対応はこのような感じで行われます。実際の業務では複数のメールアドレスを使ってもう少し細かく振り分けたり、フィールドを追加してもっと細かく情報管理したりと色々と設定を行っていく場合がほとんどですが、とりあえずメールのやり取りのイメージは持っていただけるのではないかと思います。
2016/05/16 平見知久
DockerでOTRSをインストールせずに評価する のラボノートでDockerを使ったOTRSの動かし方を書いたのですが、「Dockerの入ったマシン?そんなの用意できないよ〜」といった声が聞こえてきました。
そういう時はAWSで動かしてしまうのが楽です。
AWSではDockerをサービスとして利用できるそのものズバリのEC2 Container Serviceというものもありますが、VPC一式作りに行ったりと評価にはちょっと大げさな気がします。ですが、Dockerは普通のEC2インスタンスでも簡単に動かすことができます。
まずEC2でインスタンスを1個作ります。OSはAmazon Linuxが良いでしょう。
立ち上がったらログインして、dockerをインストールします。と言っても3つコマンドを叩くだけです。
$ sudo yum install -y docker $ sudo service docker start $ sudo chkconfig docker on
これでもうDockerが使える状態になります。次に先の記事の通りにOTRSのDockerイメージを取ってきて実行です。
$ sudo docker pull ioarchitectjp/otrs5_helpdesk_jp $ sudo docker run -d -p 8080:80 ioarchitectjp/otrs5_helpdesk_jp
あとはブラウザからアクセスすれば晴れてOTRSが使えるようになります。簡単ですね。
ちなみにもしEC2インスタンスを再起動した場合にはDockerコンテナも手動で立ち上げてあげる必要があります。
$ sudo docker ps -a CONTAINER ID IMAGE COMMAND CREATED STATUS PORTS NAMES 50e146436b7b docker.io/ioarchitectjp/otrs5_helpdesk_jp "/otrs.sh" 15 hours ago Up 15 hours 0.0.0.0:8080->80/tcp ecstatic_khorana
とやって、IMAGEがotrs5_helpdesk_jpのCONTAINER IDを控えておきます。ここだと50e146436b7bですね。
そのIDを指定して、docker startとすればまたOTRSが使えるようになります。
$ sudo docker start 50e146436b7b
dockerの機能は色々とありますが、OTRSの評価に使う分にはこれぐらい知っておけば十分です。是非お気軽にお試しください。
2016/05/09 平見知久
「Dockerネタばっかりでたまには弊社主力プロダクトのOTRSの話もせんか!」という声がどこからか聞こえてきたのでたまにはOTRSネタですw
OTRSのインストール方法については弊社のもの含めて幾つか出回っていますが、「インストール面倒臭い」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
というわけで、OTRSのDockerイメージを用意してみました(またDockerネタに戻るという..)。
Docker Hubで公開しましたので、Dockerがインストールされているマシンがあればコマンド2発でOTRSをお試しいただけます。
$ docker pull ioarchitectjp/otrs5_helpdesk_jp $ docker run -d -p 8080:80 docker.io/ioarchitectjp/otrs5_helpdesk_jp
以上です。
あとは
http://[IPアドレス]:8080/otrs/index.pl
にアクセスすれば、OTRSにログインできます。
初期状態では以下のアカウントが有効になっていますので、こちらでログインしてユーザーを作ってください。
ID: root@localhost
PW: otrs-ioa
DBをDocker上に置いているのでパフォーマンス面で不利だったり、バックアップ等本番で必須となるであろう処理を省略していたりしますので本番としての運用はお勧めしませんが、とりあえず簡単にOTRSを試してみるという点では十分かと思います。
本格的に使いたい、どう使っていけばいいのか相談したいという場合には是非弊社にお声がけください :-P
※ 2016/6/24 Dockerイメージのパスを修正しました
2016/05/02 桜井耕造
<OTRSのインストール・エラーの解決方法その1>
久々にOTRSをインストールしてみたら、以下のようにMySQLの設定でエラーになった。このようなエラーが出た時の解決方法を纏めてみた。昔は、チェックされなかったのですが、いつの間に。。。
原因は、MySQLの「innodb_log_file_size」設定がデフォルト5Mになっていること。MySQLのconfigを修正するだけでは変更できないので、既に作成されているログを削除する必要があります。手順は以下の通りです。
# service mysqld stop mysqld を停止中: [ OK ] # cd /var/lib/mysql # ls -l -rw-rw----. 1 mysql mysql? 5242880 4月 19 17:23 2016 ib_logfile0 -rw-rw----. 1 mysql mysql? 5242880 4月 19 15:03 2016 ib_logfile1 -rw-rw----. 1 mysql mysql 10485760 4月 19 17:23 2016 ibdata1 drwx------. 2 mysql mysql 4096 4月 19 15:02 2016 mysql drwx------. 2 mysql mysql 4096 4月 19 15:02 2016 test # rm -rf ib_logfile* # ls -l 合計 10248 -rw-rw----. 1 mysql mysql 10485760? 4月 19 17:23 2016 ibdata1 drwx------. 2 mysql mysql???? 4096? 4月 19 15:02 2016 mysql drwx------. 2 mysql mysql???? 4096? 4月 19 15:02 2016 test # vi /etc/my.cnf 以下の記述を追加する。 innodb_log_file_size=512M # service mysqld start mysqld を起動中: [ OK ]
2016/04/25 桜井耕造
<OTRS 5.0.9のインストール手順>
2016年4月22日現在で最新のOTRS5のインストールする手順を紹介します。インストールする環境は、CentOS7.1、MySQL5.6にインストールする手順を紹介します。
<環境>
CentOS 7.1
OTRS 5.0.9
MySQL 5.6
(1)SELinuxを無効
OSをインストールした後のディフォルトは、SELinuxが有効になっていますので、無効にします。
# setenforce 0 # vi /etc/selinux/config SELINUX=disabled
(2)MySQL5.6のインストール
MySQL5.6をインストールできるようにMySQLのリポジトリを登録します。
# yum remove mysql* # rm -rf /var/lib/mysql/ # wget -q http://dev.mysql.com/get/Downloads/MySQL-5.6/MySQL-client-5.6.30-1.el7.x86_64.rpm http://dev.mysql.com/get/Downloads/MySQL-5.6/MySQL-shared-compat-5.6.30-1.el7.x86_64.rpm http://dev.mysql.com/get/Downloads/MySQL-5.6/MySQL-server-5.6.30-1.el7.x86_64.rpm http://dev.mysql.com/get/Downloads/MySQL-5.6/MySQL-devel-5.6.30-1.el7.x86_64.rpm http://dev.mysql.com/get/Downloads/MySQL-5.6/MySQL-shared-5.6.30-1.el7.x86_64.rpm # rpm -ivh MySQL-client-5.6.30-1.el7.x86_64.rpm # rpm -ivh MySQL-shared-compat-5.6.30-1.el7.x86_64.rpm # rpm -ivh MySQL-server-5.6.30-1.el7.x86_64.rpm # rpm -ivh MySQL-devel-5.6.30-1.el7.x86_64.rpm # rpm -ivh MySQL-shared-5.6.30-1.el7.x86_64.rpm
(2)EPELリポジトリを追加
OTRSに必要なPerlモジュールをインストールするために、EPELリポジトリを追加します。
# yum install epel-release
(3)OTRS5.0.9の前提パッケージをインストール
OTRSをインストールする前に必要な前提パッケージをインストールします。
# yum install -y postfix dovecot # yum install -y procmail # yum install -y httpd mod_ssl # yum install -y httpd-devel # yum install -y gd gd-devel # yum install -y mod_perl perl-devel # yum install -y perl-core # yum install -y perl-libwww-perl perl-Net-DNS perl-IO-Socket-SSL # yum install -y perl-XML-Parser perl-TimeDate # yum install -y perl-Class-Inspector perl-SOAP-Lite # yum install -y perl-Crypt-SSLeay perl-Digest-SHA # yum install -y perl-GD perl-GDTextUtil perl-GDGraph # yum install -y cronie-anacron # yum install -y perl-YAML # yum install -y perl-Archive-Zip # yum install -y perl-Template-Toolkit # yum install -y gcc make "perl(CPAN)" # yum install -y "perl(DBD::mysql)" # yum install -y perl-PDF-API2 perl-SOAP-Lite perl-Text-CSV_XS # yum install -y perl-Encode-HanExtra perl-JSON-XS # yum install -y perl-Crypt-Eksblowfish # yum install -y perl-Mail-IMAPClient perl-LDAP # yum install -y perl-YAML-LibYAML # yum install -y perl-XML-LibXSLT
(4)OTRS5.0.9をインストール
OTRSをインストールします。
# cd /tmp # wget http://ftp.otrs.org/pub/otrs/RPMS/rhel/7/otrs-5.0.9-01.noarch.rpm # rpm -ivh otrs-5.0.9-01.noarch.rpm # su - otrs // otrsデーモンを起動 $ /opt/otrs/bin/otrs.Daemon.pl start // otrsユーザーのcronを登録 $ /opt/otrs/bin/Cron.sh start
(5)Perlモジュールのインストール確認
不足しているPerlモジュールがないかを確認します。全てのパッケージを入れる必要はないのですが、MySQLをご利用の場合は、以下のようになるようにして下さい。
# /opt/otrs/bin/otrs.CheckModules.pl o Apache2::Reload..................ok (v0.12) o Archive::Tar.....................ok (v1.92) o Archive::Zip.....................ok (v1.30) o Crypt::Eksblowfish::Bcrypt.......ok (v0.009) o Crypt::SSLeay....................ok (v0.64) o Date::Format.....................ok (v2.24) o DBI..............................ok (v1.627) o DBD::mysql.......................ok (v4.023) o DBD::ODBC........................Not installed! (optional - Required to connect to a MS-SQL database.) o DBD::Oracle......................Not installed! (optional - Required to connect to a Oracle database.) o DBD::Pg..........................Not installed! Use: 'yum install "perl(DBD::Pg)"' (optional - Required to connect to a PostgreSQL database.) o Encode::HanExtra.................ok (v0.23) o GD...............................ok (v2.49) o GD::Text.......................ok (v0.86) o GD::Graph......................ok (v1.44) o IO::Socket::SSL..................ok (v1.94) o JSON::XS.........................ok (v3.01) o List::Util::XS...................ok (v1.27) o LWP::UserAgent...................ok (v6.06) o Mail::IMAPClient.................ok (v3.34) o IO::Socket::SSL................ok (v1.94) o ModPerl::Util....................ok (v2.000009) o Net::DNS.........................ok (v0.72) o Net::LDAP........................ok (v0.56) o PDF::API2........................ok (v2.021) o Template.........................ok (v2.24) o Template::Stash::XS..............ok (undef) o Text::CSV_XS.....................ok (v1.00) o Time::HiRes......................ok (v1.9725) o Time::Piece......................ok (v1.20_01) o XML::Parser......................ok (v2.41) o YAML::XS.........................ok (v0.41)
(6)MySQLの設定、起動
BLOB型(画像などのバイナリを入れるカラム)を利用する場合、max_allowed_packetとquery_cache_sizeを最大BLOBカラム長より大きく設定する必要がある(デフォルトは1M)。
# mysql_install_db # systemctl enable mysql.service # systemctl start mysql.service
(7)Apacheを起動
Apacheを起動し、再起動時も自動で起動するように設定します。
# systemctl enable httpd.service # systemctl start httpd.service
(8)OTRS初期設定
ブラウザから次のURLにアクセスしてOTRS初期設定画面を表示させ、「次へ」を押下します。
http://<ホスト名またはIPアドレス>/otrs/installer.pl
初期設定は、今までとほぼ同様ですので、次のURLを参照して下さい。
(9)OTRSにログイン
ブラウザから次のURLにアクセスして、ログイン画面が表示される。
http://<ホスト名またはIPアドレス>/otrs/index.pl
次の初期管理者IDとデフォルトのパスワードでログインできることを確認する。
ID: root@localhost
パスワード: ※先ほど生成されたパスワードでログインします。
これでOTRS5のインストールは完了です。
2016/03/07 桜井耕造
<OTRSのメンテンアンス・モード>
OTRSの運用をしていると、バックアップやシステム変更作業のため、利用者にログインさせたくない時があります。そんな時、OTRSの利用者にシステムメンテナンス中であることを特定の時間帯のみ以下(オレンジ色の「メンテナンスのため、ログインしないで下さい。」)のようにメッセージ通知をさせることが出来ます。また、「admin」グループに所属していない担当者は、ログインできない状態になります。
2016/01/25 桜井耕造
<動的送信者メールアドレス>
このアドオン(OTRSビジネスソリューション™)を使用すると、OTRSからチケットの返信する送信元メールアドレスを動的に変更する事が出来ます。通常はキューに定義されているメールアドレスがチケットに付与されております。
(1)操作方法
以下のようにチケットの詳細を表示している画面で、「送信元アドレス」をクリックすることで、送信元メールアドレスを動的に変更する事が可能になります。
選択可能なメールアドレスがドロップダウン形式か自由記述方式で変更する事ができます。
詳しくは以下の動画を参照して下さい。
<チケット管理リスト>
OTRSの完了されていないチケットが多くなると、担当者本人が関与しているチケットを探すのが困難になってきます。検索テンプレートなどを活用して、必要なチケットをリストアップさせる方法で代用できることもありますが、リスト表示されるチケットについて検索ルールにマッチしている必要があります。気になるチケットを監視リストに追加し、その監視リストにあるチケットを簡単に閲覧したいときは、このアドオン(OTRSビジネスソリューション™)を使用すると効率化されます。監視リストに通知機能の定義をすれば、イベント発生によりメール通知させることも可能です。
<管理リストを閲覧>
<チケットを管理リストに追加>
この管理リストの機能は、次の機能が含まれています。
(1)各チケットの監視リストの通知タイミングを定義
以下のイベントより、メール通知します。
・新規
・顧客の変更
・所有者の変更
・キューの変更
・チケットのステータス変更
<監視リストの通知設定画面>
(2)別の担当者への管理リストの転送
チケットの監視リストは、別の担当者にに転送することができます。リストには、今後、選択された担当者のリストに表示されます。
(3)リストの代表者の決定
新しいチケットの監視リストを見て、チケットリストの権利を追加したり、そこから削除する必要があります。この機能は、一般的にチームとして、いくつかの同僚や編集のチケットと共有するチケットウォッチリストを注文するために使用されます。
(4)CSVファイルへのエクスポート
監視リストをCSVやExcelにエクスポート出来ます。